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botanin5
2024-11-14 03:18:50
14147文字
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薬さに♀(小説)
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あと、一息
霊力が無くなりそう!刀剣からもらわないと!設定
骨喰→審神者表現あります
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そろそろ日が傾きかけている。
薬研の部屋、広間、庭、厨
…
と走り回っているのだが、一向に薬研を見つけることができない。
「もう、どこにいるの
…
」
走りにくいからと途中で脱いだスリッパを履き直し、とぼとぼと廊下を進む。もうすっかり涙は止まっていたが、焦燥感が止まらない。なんとなく、早く自分の気持ちを伝えなければ、薬研と今まで通り話せなくなるような気がしていた。
少し身体が冷えてきて、ぶるりと背筋が震える。走ったからか、呼吸が乱れたまま戻らない。はっはっと短い息を吐きながら、上着を取りに行こうとすぐ近くにある執務室へと足を向ける。
ぐらり
突然、視界が揺れた。
肺がきゅうと締め付けられるような感覚がして、何かを求めるように息を吸う事しか出来なくなる。先ほどより細かい間隔でしか息を吐けない。過呼吸だろうか。くるしい。
もつれる足を無理矢理進めて、障子に手をかけた。どうにも力が入らない。体重をかけて開けると同時に、畳へと倒れ込んだ。
「大将!!」
ぼんやりと視界に映るのは、黒い髪と灰紫の
―――
「や、げ、っは」
苦しくて涙がじわじわと溜まる。頭は全然回らなくて、どうしてここに薬研がいるんだろうなんて、どうでもいいことに意識を奪われる。
「大将、しっかりしろ!思ったより霊力の減りが早かったのか、くそ」
相変わらず上手く息ができなくて、身体を起こしてくれた薬研の裾をぎゅうと掴む。くるしい。くるしい。でも、ここに薬研がいたことにひどく安心する。
「大将、ちっと待ってな。今、
…
骨喰兄を呼んでくるから」
「っ、は、まっ、て」
「今は喋らない方がいい。肺に一旦霊力を送りさえすれば、ひとまずは落ち着くはずだから、な」
「や、げんが」
「大将、少しだから離し、」
「やげんがいい!っ」
もう一度白衣の袖を強く引っ張って、薬研の口元めがけて顔を寄せた。
上手くなんていくはずなくて、唇の少し下を掠めた。苦しいのか悔しいのか分からない涙が、ぽたぽたと落ちていく。
「
…
っ、き」
つきんと再び肺が軋んで、意識が遠のく。
視界が真っ暗になった。
吐きだした告白は、聞こえていただろうか。
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