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DUNGEON DE RONPA



プロローグ

✣プロローグ
ダンジョン。
ある日突然出現した、物語の中にしか存在しないと思われていたもの。

不可思議で、神秘的で、危険なものだと思われていたそれは。
箱を開けてみたら、脅威など微塵も見当たらなくて。

今となってはテーマパークにも負けないほど大人気の場所だ。

今日はどんなモンスターに会えるんだろうか。期待に胸を膨らませ足を踏み入れると、ひんやりとした空気が頬を撫でた。

がつん。

――――――――

何かを祝うような、ファンファーレが目覚まし代わりのようなけたたましさで鳴り響いた。

『いてて……

痛みを訴えかけてくる頭を押さえ、何故か横たわっていた体を起こす。

確か、ダンジョンに入って……
それからのことがどうにも思い出せなくて、きょろきょろと周りを見回してみる。

一体ここはどこなんだろう。この人たちは誰なんだろう。
首をかしげていると、突然ハウリングしたような音が耳を貫いた。

「あら!ごめんなさい!機械は苦手なの」

音の方へ目を向けると、白と黒で身を固めた女の人がマイクを片手に申し訳なさそうな顔をしていた。

「ここはどこなのか、この状況はなんなのか……沢山疑問に感じていることはあるでしょうけれど。でも安心して、今は別に何かを強いるつもりはないわ!」

その人が言うには、ここはダンジョンの中で。超小学生級・超高校級の中から無作為に選んだ私たちを”豪華客船ならぬダンジョン”?でおもてなししてくれるらしい。

「仲良く過ごしてくれれば十分よ。そうね、まずはお互いに自己紹介でもしてみればどう?」

状況はよく分からないけれど、自己紹介は大切なことだもんね。
モノリィ、と名乗ったその人に従って、みんなで順番に自己紹介をしていった。

―――――――――

【主人公】 来栖希依音
【相棒】 日暮終夜
【ヒロイン】 廻えら子

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結構長い時間が経って、おうちに帰りたいな……なんて思い始めてきたころ。
モノリィさんに私たちが最初にいた部屋に集まって、と言われた。

そろそろダンジョンでの生活も終わるのかもしれない。でも、ここで出会った人たちと別れるのはちょっと寂しいかも。
色んなことを考えながらモノリィさんを待つ。

モノリィ「よし、全員いるわね!じゃあ……

どこからか現れたモノリィさんは、初めの日と同じようにマイクを片手に持っていた。

モノリィ「オマエラにはコロシアイをしてもらいます!」

それはあまりにも唐突で。
コロシアイ。単語の意味は知っているけれど、突然発されたその発言はよく分からないものだった。

岩瀬「ころ、しあい……?」
緑愛「は~~~~……?何言ってるんですか?」
矢張「コロシアイだなんて、ふざけないで」
狐悔「そう言われても、本気にする人なんているわけないよ!」

いきなりのことに、みんな困っている様子だった。
冗談としか思えない、でも本当にそうなってしまったら大変。コロシアイだなんて全くの“非日常”だから。

モノリィ「あら、それはどうかしら。このままダンジョンの中に居続けると、衰弱死してしまう……と言われても?」

雨車「ええと……衰弱死、は困りますけど。だからといって、殺人は……
中心「そうです、人を殺すだなんて……!わぅ……ご、ごめんなさい」
星丘「うんうん、やってはいけないことだもんね!それに……モノリィくんが嘘を吐いているって可能性の方が高いし」

モノリィ「……オマエラ、全然本気にしていないのね。でも、いいわ」

部屋の温度が一気に下がったような気がした。
それに、ごごご、となにかが近づいてくるような音が聞こえてきて。

藤塚「なんだ!?何が来たところで、この♰ライトシュヴァルツ♰で……!」
服部「落ち着いて。きっと、ドッキリを知らせてくれる何かだろうから」
ミリー「あなたの言う通りだといいけれど……
縫衣口『乗っかるのは癪だが、オレ様も弾幕やらボードが出てくるに一票だなぁ!』

モノリィ「オマエラは、嫌でもコロシアイに身を投じる事になるでしょうから」
祀「……失礼を承知で申し上げますが、そんなことは絶対にないと思いますよ」
モノリィ「あら、どうして?」

祀「簡単ですよ。皆さんの言う通り、コロシアイなんてしてはいけないものなんですから!」

いつものように笑顔で話す祷くんを見るモノリィさんの目が細められた。
光の反射しないその瞳は、ぞっとするほど冷たくて。

モノリィ「綺麗事なのよ、そんなこと」

広げたその手は、磔にされて。

宙八覡「祀さん……!」

天夢ちゃんが祷くんに駆け寄る。
杭のようなもので貫かれた腕を見て、酷い、と呟いて顔を真っ青にしていた。

モノリィ「これで分かったかしら。私に逆らわずにいた方がいいわよ」

とめどなく流れる血に呆然としてしまっていた間に、モノリィさんはどこかへと消えていた。

今目の前で起こったことが本当だったのか、理解できない。
事の重大さを飲み込むには、長い長い時間がかかってしまいそうだった。

✣プロローグ 「豪華ダンジョンへようこそ!」 完