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Hizuki
2018-09-16 10:07:35
10500文字
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FF14
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14ふせったーログ[オル光・ルン光・アイ光・その他]
【FF14】オル光・ルン光・アイ光・その他。ふせったーに上げていた分のSSまとめ。
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『感情の矛先』(ルン光)
「先輩、ネコちゃんがこっち見てますよ」
ストックが少なくなってきた薬類の買い足しに商店街に立ち寄った時のこと。
後輩の声を聞き、精算を済ませて足元に視線を落とすと、まるでぬいぐるみのようなトラ模様の子猫がじっとこちらを見ていた。
「お、また来たのか」
リムサ・ロミンサの商店街ではもう顔馴染みの猫らしい。
その猫に気付いた薬屋の主人がミルクの入った小皿を店の横に置いた。
あっという間にそれを空にすると、今度は遊んでくれと言わんばかりにニャーと鳴き声を発した。
しゃがみ込んでそっと撫でてみても警戒する様子はなく、それどころか目を細めて擦り寄ってきた。
「か、かわいい
…
」
鞄の中から短いリボンを取り出してひらひらと揺らすと、子猫はそれを捕まえようと追いかけ始める。
ひらひら、たしっ。
ひらひら、たしっ。
子猫は一心不乱にリボンを追う。
何としても取ってやる、と気合の入った鳴き声を上げる。
その様子がまた愛くるしい。
「
…
先に行ってるぞ」
猫に気を取られていると、あまり聞いたことのない低めの声が背中から聞こえた。
「あれ、師匠どうしたの?」
「どうしたんでしょうね?」
スタスタと私達を残し歩いていく師匠に後輩と顔を見合わせる。
何か気に触るようなことでもしたかと首を傾げていると、精算済みの商品を受け取っていた姉弟子が口を開く。
「
…
あなたがずっと猫に構っていたからじゃない?」
頭の中が疑問符で埋め尽くされる。
…
私が猫と遊んでいたから?
それは、つまり。
―
私よりひと回り以上も年上の師匠は、あの子猫に嫉妬していたということ?
「
…
ちょっと師匠探してくるね?」
「いってらっしゃい。私達は先に宿に行ってるわ」
師匠が歩いていった先は宿とは逆方向。
街中を歩き、赤魔導士の装束を見つけたのは港が見下ろせる高台の上だった。
青空に赤が映える。
「なんですかー?師匠も撫でてほしいんですかー?」
「
…
オレはもうそんな歳じゃないぞ」
背中から抱きつき、からかい気味に声をかければ、私から視線を逸らしながらそう言った。
いつもの余裕はどこに行ったのやら。
それも仕方ない。
白魔法が不得手の後輩の鍛錬に、次々に飛び込んでくる依頼。
「嫉妬、してくれたんですよね?」
嫉妬、という言葉に師匠がピクリと反応する。
ようやくひと段落着いたと思ったら、私は子猫に夢中。
「
…
いい歳して猫相手に何やってるんだと自分でも思う」
はぁ、と深く息を吐き出した。
自分でもどうしていいか分からない、というように。
「心配しなくても大丈夫ですよ。私はどんなルンさんも好きですから!」
「
…
それはどうも」
人気はないとはいえ、完全に人目がないわけではない。
背伸びをしてしょんぼりとした様子の師匠を帽子の上から撫でる。
「今日のこと、ちゃんと覚えとけよ?」
抵抗するでもなく、それを受け入れていた師匠がそう呟いた。
「え?」
「さて、あいつらのところに戻るか」
先程の様子はどこへやら。
私の方を振り向いた師匠は、いつも通りの自信に溢れた顔に戻っていた。
その薄緑色の目には獲物を狙うような光を宿して。
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