MN*B
2024-06-19 00:59:31
13029文字
Public 蠱毒な夢術廻戦:pixivバックアップ
 

その身に巣食うは蠱毒也て

考えた時系列がちょうど今の時期にぴったりだったので、勢いで書きました。投稿するのは初めてでして、読みにくかったらすみません。
詳しい注意書きは小説1ページ目、もしくはシリーズ概要にあります。
アニメはまだ8話までしか見てません…矛盾やおかしいところがあったら、どうにか修正加筆しようかと思います。
オリジナルモブがいたので、一応オリキャラタグ入れてます。

追記:いつの間にかブックマークを100以上もいただいてました!ありがとうございます。



#オリキャラ #五条悟 #夢術廻戦 #オリ主 #二次創作小説1話リンク集 #夢術廻戦100users入り #もっと評価されるべき #夢術廻戦長編第一話リンク #名作
2021年1月6日 22:51



 電話の相手はおそらく通りがかっただけの一般人。
相手からの応答がなくなった時、正直死んだんだろうなと思った。
状況がわからないものの、特級呪物の封印が解けていればまぁ助からない。巻き込まれて生き残る方法は、そばに呪術師がいることくらいだろう。
その呪術師たちも生死不明。非呪術師が生き残っている確率は絶望的。
場所が場所なせいで、ほかに急行できる呪術師もいなかった。五条悟以外は。

 現場に着いたとき思ったことは、「後処理の書類、僕が書かなきゃいけないのかな」だった。
特級呪物が安置してあったであろう森は半壊。水が流れているはずの小川には、血痕がこびりついていた人間なら死んでいる量の血液が周辺にぶち撒かれている。
一歩踏み出せば、ぱきりと何かを踏み潰した。ケータイのディスプレイだったガラス片と、その他パーツが木っ端みじんになっている。持ち主はどこだろうか。
ここには死体も呪霊もいなさそうだった校舎のほうに移動したのかもしれない。気配はこの森の向こうにあった。
精々1級と3級くらいの呪霊が一体ずつ。準1級と2級には荷が重かったかなんて思いながら足を向けたその時。
ザラザラと空気が穢れ澱み、神経を逆なでするような嫌な感覚特級が産まれた。

 素早くその気配の下へ移動する。
もしかしたら、もしかして、もしかすると1級呪霊が特級呪物を取り込んだのかも、なんて。
すぐ倒せるだろうけど逃げられたら面倒なことになる。ちなみに、この時点で上はうるさくなるの確定。
 空中に足をかけ、ひとっ飛び所々地面の抉れたグラウンドが見えた。
そして、生得領域を広げようとしている呪霊。その前には生きている人間、中高生くらいの少年が立っている。
なんでそこに人がいるの!?なんならそれらの足元には呪術師らしき人物が転がっている、重傷だ。
 色々わからないが、彼らが領域に呑まれる前にこちらも領域を展開するしかない
目隠しに手をかけた時だった、鈍い破裂音がその場に響いた。
グラウンドで聞いたことがある人は多いだろう火薬の弾ける音、それに近い音

 五条悟は、確かにその耳で銃声を聞いた。


 ドチャっと音を立てて人影が倒れこむと同時に、霧散する呪力と呪いの気配。
そこには呪術師らしき遺体と、そこから転がり落ちる呪物両面宿儺の指。やはり取り込まれていたらしい。
それを見下ろしている少年の身には残穢がこびりついていた。
そんな彼の後ろに降り立つが、自分以外誰も何も動かない。

「えーっとそこの君、大丈夫?怪我してない?もしも~し?」

ぴくり、と少年の肩が動いた。声が届いたのか、彼はゆっくりとこちらを振り返る。
切り裂かれ血と砂にまみれた服。それを纏う身体の影に隠れていた手の中には、似つかわしくない黒い拳銃光りも反射しないそれは呪いの塊。
彼の瞳の奥は、封じ込められた箱の底のようで凝縮された呪いがこちらを見つめてくる。

 最初見たとき彼は非呪術師だった、声をかけた彼はまるで呪術師だった。
今見ている彼はどう見ても呪い。感じていた呪霊の気配、そのうちの一体がこの少年だった。
血のついた唇がゆっくりと、こちらに言葉を投げかける

「俺を、静かに眠らせてくれ」

疲弊しているような、諦観しているような、まるで甘受しているかのように。



「そうかいそれじゃあ、おやすみ」




崩れ落ちる彼を、そっと支える。

「あ~あ書類、なんて書こうかな