黑野羊
2024-03-24 00:33:08
4636文字
Public 意味不明小説
 

意味不明小説《2》

意味不明で、ちょっと怖い、不条理だったり、シュールだったりする、短いお話集
掲載作品)
白い悪魔/カランからん/質問。/少年と猫/小噺:マクラ/檻/歪/櫃/書/白



白いシャツを着て、
白い壁紙の部屋でくつろぐ。

僕は白という色が大好きだ。

手に触れる家具も食器も全て、曇りのない白ばかり。
清純で、柔らかくて、優しい色だからだ。
白という色に包まれていると、自分は全てにおいて正しい気がする。

基本的に白という言葉は良い場合に使われることが多い。
白無垢に白寿、勝ちを意味する白星。
優しさという言葉は白百合の花言葉だしね。


白を好きになったきっかけは、小さい頃、僕のクレヨンにだけ白のクレヨンがあった事だ。
この世には白という色が存在する、その事実に誰よりもいち早く気付いた。
その優越感は何物にも変え難い甘味であった。


白以外に素晴らしい色はない。


しかし、最近白に囲まれてばかりで、ちょっとでも黄ばんでいると気になってしょうがない。


白以外の色なんて要らない。
全てが純白に包まれたら素敵なのに。




それなのに、何故なんだ!

こちらの壁を白くすると、あちらの壁が黄色くなる。
なんてことだ。


そうして僕は純白の世界を作るために壁を磨く。


いつまで磨けば全ては純白になるのだろうか。