Privatter+
Font
Serif
Sans Serif
Color
Light
Dark
auto
Font size
Large
Medium
Small
Language
Japanese
English
Sign in with Google
Sign in with ID and password
Account ID
Password
Sign in
Forgot password?
Create account
玲緒
2021-03-01 23:53:10
8466文字
Public
Clear cache
#sansterweek2021
Twitter企画#sansterweek2021に寄稿した小説のまとめになります。
1
2
3
4
5
6
7
Day 3: Sleeping at work
三月二日
今日は仕事だから、家で大人しく待ってな。そう言って、サンズは一人家を出た。そんな彼を、少し時間を置いてから追いかける。
大丈夫、行き先はわかっている。きっと、昨年と同じだから。
雪深い町を出る。吊り橋に見えるように細工をされた石橋を渡り、ひたすらに進んでいくと、遺跡にほど近い所に小さな小屋を見つけた。木造の見張り小屋だ。その中で、サンズはカウンターに顎を乗せて眠っていた。
「
……
」
そっと傍らに立ち、居眠りをする彼を見下ろした。
昔は、仕事中に眠ってしまうことなどほとんどなかった。それこそ真面目一辺倒で、普通に徹夜もしていたし、書類の提出期限だって守っていた。他のものがサボろうものなら、口を尖らせて文句を言いにいっていた程だ。
「
……
ごめんね、疲れただろう
……
?」
届かないのを承知で呟く。
この華奢な体に、とてつもない苦悩を強いているのはわかっている。わかってはいても、何もしてやる事ができない。
世界の理から外れて観測する者となった自分は、観測する力を得るかわりに、個人に対して干渉する力を失った。何故かこの時期だけは彼の前に姿を表すことはできるのだが
……
こちらから干渉することはできない。彼に強いられた役割を変わってやることも、少しでも良い未来へと導いてあげることもできないのだ。
「
……
ごめんね
……
」
見張り小屋で居眠りをするサンズの頭をそっと撫でる。
何もしてあげられないけれど、せめて少しでも穏やかに眠れるように。そんな風に祈りながら、穴の空いた大きな手で頭を撫でた。
1
2
3
4
5
6
7
Reaction
If you make a mistake, you can cancel it by pressing the reaction.
Custom color
Reset color
広告非表示プランのご案内