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yn
2023-06-16 23:54:21
13001文字
Public
拳コユ
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【よよ恋2展示作品】day by days (わやわや学パロ拳コユ)
今年の1月に頒布し完売済の再録集に収録していたわやわや学パロ拳コユのweb再録に書き下ろし追加したものです。自分でも設定はよくわかってないので、一ページ目のなんとなくの設定をお読みいただき、あとはフィーリングでお願いします。※公式で出た学パロとは全く別物です一切踏襲してません※気が向くと増える
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「お」
バインダーで凝り固まった肩を叩きながらピロティ前の自販機でジュースを買っていると、見覚えのある大柄な男が歩いてきた。
俺よりも十センチ近くデカい身長、広い肩幅。温和に細められた目の向こうに秘められた恐ろしい輝きを俺は知ってる。
向こうも俺に気が付いたらしい。おや、と独り言ちて足を止めた。
「ッス、お久しぶりです。どうしたんすか」
「三者面談で」
「
……
エッ」
確かに胸元には『来校者受付済み』の札を下げていた。
今は二年生のクラスが三者面談期間の真っ最中だ。進路なり日頃の行いなりを親御さんに伝え、俺たちは親御さんから家での様子を伺うだーいじな行事。生徒たちからしたら煩わしいだけだろうがね。
と言うことは、このお方のご子息かご令嬢が、この学校に通っているってことか。
「お子さんここなんすか」
「ええ、近いですしね」
それは知らなんだ。知りたくなかった。
学生時代鬼だの杭打ちだの呼ばれてた恐怖の部長様の子供が教え子かもしれんと思うとやりにくくて仕方ない。あまり意識はしたくないが、俺はこの人に頭が上がらんのだ。
よもや昨日校舎裏でエロ本開いてたフォンではあるまいな。いや似てないか。それとも授業中にソシャゲ回してた圭人か?花壇に無断でセロリ植えてた半田の両親は会ったことあるし、ロナルドには流石に似てない。カメ谷でもないだろう。なんとなく、凛々しい眉毛に見覚えがある気がするが。
〝おとうさーん!〟
回していた思考が、聞き覚えのありすぎる声によって遮られる。声の出どころを探すと、二階渡り廊下の窓から身を乗り出して手を振る女子生徒が一人。
「コユキ」
「
…………
エッ」
〝こっち、こっち!〟
「わかってますよ」
今行きますから窓を閉めなさい!とまるで父親みたいなことを言ったかつての鬼は、目元を綻ばせて娘に手を振っている。
「ではこれで」
「あ、おお」
お父さん。お父さんってのは、親父さんってことか。
――
えっあの子、この人の娘?マジ?俺、この前、あの子に。
俺の肩に、バカでかくて分厚い手がとん、と乗せられる。ぎくりと体が跳ねたのは、かつてシバかれまくったトラウマか。
「
……
娘に何かあったら殺すからな」
まるで思考を読むかのよう。地獄の門の軋みを思わせる低い声は現役時代とさして変わらぬ迫力を持っていた。
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