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みたむら
2023-12-06 17:50:28
17370文字
Public
FGO(鯖ぐだ)
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Happy Merry Christmas
FGO:術ギルぐだ小話。
2017年クリスマスイベント後の術ギルぐだ子。シリアス→ハッピーエンド。
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それから数日が経った。
カルデア内ではクリスマス当日に開かれるクリスマスパーティを開くために、カルデア職員さんやサーヴァントたちが忙しく準備を行っていた。
私は今年のサンタクロースであるアルテラサンタと共に準備を進めている。
アルテラサンタは不安な表情で私に尋ねる。
「本当に、私がサンタクロースでいいのか?」
「うん。サンタの先輩たちも推奨してくれたし、みんなも楽しみにしてるよ」
「し、しかし
――
」
アルテラサンタは冥界での行いを思い出しては表情を暗くしていた。おそらく、門をくぐる際に立ちはだかっていた番人(とは言ってもサーヴァントなのだが)のプレゼントに満足げではなかったのがトラウマになってしまっているんだろう。
彼女にとって喜ぶものだと思って渡したものが、ことごとく嬉しくない顔を見せられると不安になるのも分かる。(ちなみに、冥界では自分からこれで勘弁してやる、と妥協して門の扉が開いたのだが)
しかし、冥界では冥界での出来事。今度はカルデアでのクリスマスだ。楽しければ何でもオーケーだ。だからアルテラサンタ自身も楽しみつつサンタクロースを演じてほしい。
「大丈夫。プレゼントをもらって喜ばない人はいないよ。それに、楽しもうよ」
「マスター」
「アルテラサンタさんがそんな不安な顔をしていたら、みんなも不安になっちゃうよ、だから、ね?」
そう言ってこの前マリーに教えてもらった笑顔を見せた。上手く笑えたのか、彼女も次第に笑みが浮かんできていた。
「文句言う奴がいたら、私がガツンと言ってあげるから! あ、これはそっちの袋に入れられる?」
みんなが欲しがっているだろうプレゼントを誰が誰の袋に入れるか仕分けているところ、私の袋ではちょっと入りづらい物はアルテラサンタの袋に入れるようにしている。それにアルテラサンタはこくこくと頷きながら袋の口をあけてくれる。
「そうだな。私が楽しんでなければ意味が無いな」
そう言うと彼女の作業の手が再開する。
「そういえば、マスターはどんなプレゼントがほしい?」
「え、私?」
「そうだ。そろそろマスターが欲しいプレゼントを聞きたい」
アルテラサンタが顔を近づけてそう尋ねてくる。それに私は目をそらす。
これまでもアルテラサンタにプレゼントは何がいいのだ、と尋ねてきていた。その度私はごまかしてきていた。
「何でもいいよ」
「それじゃあ答えになっていないのだ。私には言えないものなのか?」
「そうは言ってもなぁ
……
」
特にこれと言ったものはないのだ。特に好きなものとかもないし、趣味も特にない。もらえるのであれば貰う。プレゼントがなければそれでも構わない。なぜなら、こうやってみんなで笑いながらクリスマスを過ごせるのがプレゼントのようなものだから。
いつも人理修復で休息は勿論のこと、こういったイベントも落ち着いて楽しめた試しが
――
あんまりない。だから彼女にとって無欲のように見えるかもしれないが、十分プレゼントに値しているのだ。
(まぁ、強いていうなら
――
)
とふと頭に浮かんだのはキャスターのギルガメッシュの顔。何となく、彼と一緒に過ごしたいなと思ったけれど、多分それは叶わない願いだろう。
――
プレゼント。
そういえば、まだギルガメッシュ王へのクリスマスプレゼントを用意していないのを思い出す。あの人はなんだかんだイベントを楽しむサーヴァントだ。用意していなかったら殺されるかもしれない。それくらい彼が怒ると怖い。
『今年こそは黒いサンタが
我
オレ
がやってくる予感しかなかったというのにな!』
いつだったか、シュメル熱で倒れる寸前で言っていた言葉を思い出す。
「
――
スター。マスター」
「
……
はっ」
気がつけば、プレゼントの仕分けは終わっていて、アルテラサンタがこちらを見ていた。
「また、暗い顔をしている。体調がよくないのか?」
「う、ううん。何でもないよ!」
心配させまいと首を振る。どうやら私は思っていることが顔に出やすいらしい。いけないいけない、これからクリスマスムードになるんだから、笑顔でいないと。
今日の準備はスケジュール通りに終わり、私はギルガメッシュ王のところへ足を運んだ。
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