由崎
2026-03-05 20:44:52
13400文字
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(未完)朝起きたら俺以外の国が全部女だった

右🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿固定
🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿以外ほぼ女です


目を覚ますと、見知らぬ天井があった。
一瞬、何も思い出せずに瞬きをする。
それから昨日の出来事が、ゆっくりと頭の奥から浮かび上がってきた。

そうだ。
国の化身の九割が女性という、この世界に飛ばされたのだ。

……元に戻ったとか、そんなうまい話あるわけないか」

小さく呟き、ため息を吐きながら身体を起こす。
ホテルの部屋に置かれた小さな時計に、ちらりと目をやった。
ハワードが迎えに来る時間まで、まだ二時間もある。
部屋は広すぎず、狭すぎず、必要なものだけが整然と配置されていた。
落ち着いた色調の家具、しっかりしたデスク、小さな簡易キッチン。
無意識のうちに、視線がキッチンへ向く。
棚を開けると、整えられたカップとポット。
その奥に、見慣れた茶葉の缶があった。

「やっぱり用意してるな」

ハワードが手配したのだろう。
銘柄もブレンドも普段飲んでいるものと変わらない。
偶然にしては出来すぎている。

この世界のイングランドも、同じ選択をしていたらしい。
ケトルに水を入れ、スイッチを入れる。
湯が沸くまでのわずかな時間、部屋には何の音もない。
屋敷とは違い、誰の足音も、声も、妖精の気配すらない。
ポットに茶葉を入れ、湯を注ぐ。カップに注ぎ、一口含む。

「同じ味だ」

世界は違う。
兄上たちは姉上で、元弟たちはほぼ女で、会議は二週間後。厄介ごとは山ほどある。