由崎
2026-03-05 20:44:52
13400文字
Public
 

(未完)朝起きたら俺以外の国が全部女だった

右🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿固定
🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿以外ほぼ女です


「ううっ……いーくん……大丈夫かなぁ……

ウェールズは目を真っ赤にし、酒瓶を抱えたまま泣いていた。

「いーくんも、わたしのいーくんも……

ぐすぐすと鼻を鳴らし、完全に出来上がっている。
スコットランドはその様子を横目で見て、ため息をひとつ吐いた。

……お前は本当にイングランドのことが好きだな。度が過ぎてるぞ」

「だってぇ……かわいいかわいい、わたしのいーくんだもん……!」

ウェールズは涙声で言い切る。
スコットランドはグラスを傾けながら、軽く肩をすくめた。
「分かっちゃいるが、少しは落ち着け。泣いても状況は変わらん」

その横で、北アイルランドはクッションを抱え、不満そうに口を尖らせていた。

「それよりさぁ……あたし別の世界のイングの話、もっと聞きたかったんだけど!」

「男ばっかの世界とか、兄弟全員男とかさ、絶対まだ面白い話あったでしょ」

「なのにさ〜、ホテル行くとか言って逃げるんだもん!」

ウェールズが涙目のまま睨み返す。

「いーくんは繊細なの!」

「はいはい」

「アイツが繊細なタマかよ」

スコットランドは呆れたように言い、北アイルランドは軽く手を振った。

「でもさ、絶対あっちの世界のイングの話、ネタの宝庫だったよね?」

スコットランドは額を押さえる。

……お前ら、心配してるのか楽しんでるのか、どっちかにしろ」

ウェールズはぐすっと鼻をすすり、酒瓶を抱きしめた。

「心配に決まってるでしょ!わたしのいーくんも、男しか囲まれてこなかったあっちのいーくんが、女ばっかりのこの世界で……

「しかもあと二週間で会議だよ、みんな顔合わせるんでしょ?」

どんな反応するかなぁ?

ノースがにやりと笑う。
スコットランドは静かにグラスを置いた。
三人の視線が、自然と空いたソファへ向かう。
そこにいるはずだった弟はいない。

……早く帰ってこねぇかな」

スコットランドがぽつりと漏らす。

「うん……

ウェールズは涙目のまま、こくりと頷いた。