マエバ・セイボスキー
2026-02-21 19:42:40
16143文字
Public パーバソ
 

眠りの海の船長

眠りパロのパーバソ。
Dの眠りをとてもオマージュしています。
なんのひねりもなく、タイトルままです。
二人はしあわせにくらしましためでたしめでたし、です。



 むかしむかし、とある国に、立派な王様がおりました。
 王様はおおきくたくましく、お城の騎士達よりもずっと強い、勇壮な王でした。王には、どんな宝物よりも大切な伴侶がおります。
 伴侶は船乗りでした。船乗りは、空と星と海の加護を授かった美しい青年でした。
 ふたりは仲睦まじく、お互いを大切にしていましたが、船乗りは船で旅をするのが仕事だったので、殆ど城にはおりません。
 けれども、王様は寂しくありませんでした。船乗りは必ず返ってくるとしっていましたし、船乗りがいない時には星や魔法使いや、彼の両親が訪ねてきてくれたからです。
 船乗りは旅に出ると、必ず沢山の希望を土産に戻ってきました。見たこともない遠い国の布や、お菓子や香辛料、物語や言葉。それらは国をさらに発展させ、王様の大切な国は、どんどん豊かになりました。
 子供を持てないふたりでしたが、国は、まさしく、二人で育てた子供と同じでした。
 王様は大切な伴侶と国を愛し、立派な王となったのです。
 船乗りもとても幸せでした。旅をして希望を持ち帰り、愛する王様が迎えてくれるだけで、とても自由で幸せだったのです。
こうして、国は栄え、ふたりは仲睦まじく、ずっと、幸せにくらしました。
この国にはけして、嵐はやってきませんでした。

めでたしめでたし