柚子茶
2026-02-13 23:41:21
5629文字
Public 私とリオルシリーズ
 

私とリオルとときどき先生

イッシュ地方タチワキシティにある、ポケモン保護施設「タブンネの里」。
そこでお手伝いをする少女リノンと、パートナーのお話。


 さて、今日は土曜日。ボランティアの日です。頑張るぞー! と気合を入れて来たのですが、なんということでしょう。入口にガラの悪い男が落ち着かない様子で立っています。胸糞案件の予感です。
「あの、どちら様でしょうか?」
「あ?」
 男の人が振り向きました。顔と声が怖い!しかし、こんなことでひるんではいけません。強気で、強気でいきましょう!
「ここはポケモンの保護施設なんですけど、なんの御用ですか?」
「こいつだよこいつ! こいつが弱くなったんだよ!」
 そう言って彼が出したのはルリリ。あーはいはい、なるほど理解。よくいますよねー、「強いポケモンが欲しかったのに、捕まえてみたらなんか違うからイラネ。逃すのメンドーだから後よろしく」っていうトレーナー失格の人。保護施設をなんだと思ってるんですかね。
 大方、マリルリの強さを聞いて育て始めたけれど、なかなか進化しないルリリにしびれを切らした、といったところでしょうね。よくある話です。
 気分的にはだいばくはつ寸前。しかしせっかく来たのです。彼の間違った考えを正してあげましょうか。
 
「弱くなったって言われましてもルリリはベビーポケモン。そもそも強くはないでしょう」
「強いか弱いかで言ったらそりゃ弱い方だろうけどそうじゃなくてよ、前はもっと強かったんだって!」
「勝負に勝てないのはトレーナーの責任です。ポケモンのせいにしないで!」
「勝負の話はしてねーだろ! 俺が言ってるのはこいつがだんだん弱くなっていってるって話だよ!」
「だんだん弱って?まさかネグレクト!?」
「ちっげーよ! よく見ろこのドヤ顔を! ピンピンしてるだろーが!!!!」
「こらー! 朝から何大騒ぎしてるんですか! ご近所迷惑ですよ!」
「先生!」
「センセー!」