ロマン君がぬくぬくとしたお布団から出て行きたくなくてうだうだする話

BLではありませんがこの生産ラインではマーロマ(順不同)も生産されています


 まだ夢が這入ってくる。
 ボクももう慣れているので、最近は布団を目深に被ってから寝ている。こうしてしまえばこの時間も、朝までこの布団という安寧の中でごちゃごちゃと面倒な教授から出されたレポートの構成をどうしてくれようかや、明日の晩御飯には何を食べようかなど、人間にありがちなや悩みを抱えるだけの時間に過ぎない。全く人の身は悩みがどうしのうもなく尽きなくて実に幸せなことだね。不満なんてただの一つもないとも。
 だがしかし、ボクの部屋を勝手に徘徊するコイツを今からでもなんとか叩き出せば明日からは快眠と自由な体勢で寝る権利が得られるというのなら、挑戦してみるのもやぶさかではない。しかしその発想に至ると何故か不思議と体が固まるので、一人暮らしをしてから始めた筋トレの成果を披露できないままでいる。金縛りとかそういう類ではなく、脳でななく体が選択を拒むような不思議な感覚だ。、
 そうなってしまうと何故そうなるかすら不思議と考えられなくなってしまう。なのでボクは今日も布団を被ってうだうだと実入りの少ない悩みに思いを馳せ続ける。そうしていればまた朝は来るのだから、それで問題はないのだ。
 明日の晩御飯は何しようか? スーパーのセールに期待したい。出来ればそろそろお肉が食べたいです。

 そんな世知辛い悩みとボクが向き合っている間も、ソレはいつも通りにボクのオタクらしいゴチャついた部屋を一通り見て回った後に、(不思議と足音はしない。常日頃下の人に気を使いながら歩いているので、実はどうやっているんだと気になっているが布団から顔を出した瞬間に目を合わせられそうなのでやめている)、ただじっとボクを見下ろして朝を待つ。
 相変わらずソレの意図はわからない。布団から顔を出したことがないからそもそもソレの行動すら憶測でしかないのだが。
 問題がこの部屋にあるのか。それともボクにあるのか。ソレすらもわからないまま日々が過ぎていく。
 そんな現状でも何故か、ボクにはそれがとっている行動が布団越しでもよくわかるのだ。その視線の先も。
 何故か手に取るようにわかる。まるで——