匣舟
2025-12-14 18:40:59
16321文字
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おかしといたずらどーっちだ?

秋リクエストで頂いたハロウィンパーティーをするいちは乱です。
更新系で進めていきます!遅くなってすみません!


A.はなからいたずらしか考えていない

団乱虎

 ハロウィンパーティーが始まってからそれこそ最初はいつも一緒にいるきり丸としんベヱと一緒に色々なお菓子を探して食べたり、ジュースを飲んでみたりしていたのだがそれぞれ仲が良い人たちのもとへと二人が行ってしまったので、乱太郎はひとりできり丸としんベヱたちが楽しんでいる様子を見て微笑んでいた。
 ずっと小中高、そして大学と十一人誰一人欠けることなく育まれてどんな時も一緒だったみんなが、最近はまだ大学一年生になったばかりだというのに就活の先駆けだとインターンシップを始めたり、ゼミに所属したりと中々全員で集まる機会がなく、こうして十一人全員が顔合わせをしたのは三ヶ月ぶりなんじゃないかと乱太郎は思った。
 これはこのハロウィンパーティーを企画してくれた団蔵に感謝しないといけないなまあかと言って女装が当たってしまったのは頂けないんだけど。と自分がクジで引いてしまったシスター服のスカートの裾を掴みながら足元スースーしちゃうから慣れないなあ。なんて思っていると、後ろからふに、とおしりを触られる感覚が乱太郎に伝わった。
ひゃっ!」
「らーんたろ!パーティー楽しんでる〜?」
こら、団蔵やめろって。」
 乱太郎のおしりを後ろから揉んだのはこのハロウィンパーティーを企画した張本人であるスモック姿の団蔵と、それをやんわりと辞めさせながらもよっ、乱太郎〜!と言いながら団蔵と同じように乱太郎のおしりを撫でる囚人服姿の虎若だった。
「〜っ、も〜っ!二人とも触んないでっ!」
「なんでぇ?せっかく乱太郎可愛い格好してるのになぁ〜?」
「そうそう!クジ引かせて俺が当てた服が当たっちゃったからどうかな〜?と思ってたけど結構似合ってるぜ?」
……別に似合ってるなんて言われても嬉しくないもん!」
 私、男だし!女の子だったら嬉しいだろうけど!とふんっと頬を膨らませ、乱太郎は少し不貞腐れた様子を見せると団蔵はそんなに怒んなって〜!と言葉を漏らすとそのまま乱太郎の腰に腕を回して軽く自分のほうへと引き寄せた。
 すると今度は反対側から、虎若が同じように乱太郎の腰に手を回して軽く自分の方へと引き寄せる。
「わわっ……!ちょ、ちょっと!」
「んん〜?どっちにもいきたいって?欲張りさんだなぁ〜?」
「なっ!ちがっ、そういうわけじゃ……!」
 そんな慌てている彼を、あ〜やっぱ乱太郎っていい匂いする〜っ。と団蔵は乱太郎の首筋に鼻を近づけてくんくんと匂いを嗅いできたため、慌ててひゃぁ!と声を上げるが、今度は虎若が確かに〜?と言いながら後ろから抱きついたまま乱太郎の髪の毛に顔を埋めて深呼吸をしているので逃げられない状態となってしまう。
「ははっ、乱太郎ってほんとかわいいよなぁ〜?」
ほんとにな〜?」
 乱太郎を置いて二人がそう言って笑い合う中で、乱太郎はうぅぅ……もうやめてよぉ。と顔を赤らめながら半泣きになって訴えたものごめんごめん、乱太郎がかわいくてなんか止めらんなくてさ。と悪びれる様子もなく謝ってくる二人の言葉に呆れてしまうしかなかった。
「あ、あのふたりともも、もう離してもらっても……?」
 団蔵と虎若に挟まれている乱太郎が身を捩ってみるが、離してくれる素振りはゼロに等しいみたいで、むしろ二人にぎゅ〜っと一層強く抱きしめられてしまった。
 顔を赤くして慌てている乱太郎に二人は顔を見合せて笑って、彼に顔を向けて口を開いた。
「「乱太郎、トリックオアトリート?」」
……えっ、あ……えっと……?」
 その意図をすぐに汲み取れずにいるようなので乱太郎、早く答えないとイタズラしちゃうぞ〜?と二人揃ってニヤニヤしながら彼に迫ってきたため、彼は困った表情を見せながら必死に考えていたけれど、あることを思い出した乱太郎は、スカートのポケットをガサゴソと探してしんベヱから貰った飴玉を出して二人へと手を差し出した。
「こ、これ!はい、あげるっ!」
 その乱太郎の差し出された手にある飴玉をみた二人は顔を見合わせたあとに、んん〜?と思案顔を浮かべたかと思うと再び乱太郎の身体に自分の身体を密着させてきた。
「へっ?」
 予想外な出来事に驚いている乱太郎に対して、二人は意地悪そうな表情を浮かべている。
「え、あの……その……飴、渡したよね……?」
乱太郎がお菓子持ってたのは予想外だったけどまあ、持っててもなぁ?」
「俺らはイタズラする気だったしなぁ?」
 乱太郎の両方から耳元に近づいて息を吹きかけるように囁いてくる二人に乱太郎はビクッと肩を震わせた。
 顔を真っ赤にして口をパクパクさせている乱太郎はもうすでにいっぱいいっぱいになっているようで、瞳を潤ませている。
 そんな乱太郎の姿に触発されたのか、団蔵が彼の唇を奪った。団蔵の舌が自分の口の中をまさぐって乱太郎の舌に絡ませようとするが、最後の抵抗として舌を出さないでいる乱太郎に、後ろから虎若が乱太郎の耳朶を甘噛みするせいで意識がそっちに持っていかれてしまう。その隙に舌を侵入させた団蔵によって口内を蹂躙されていく。
「〜んぅっふ、」
「こらこら、声出しちゃ気づかれるぜ?」
 抵抗しようとして声を出しそうになっている乱太郎に後ろにいる虎若がそう耳元で囁くと、急に大人しくなって団蔵からの口付けを受け入れ始めた。
 しばらく乱太郎とのキスを堪能したのか団蔵の唇が離れていったところで息も絶え絶えになりながら荒い呼吸を繰り返している乱太郎に追い討ちをかけるように今度は虎若が乱太郎の唇を塞ぐ。
「もう、乱太郎の顔蕩けてんじゃん。」
 ははっ、乱太郎、かーわいい。と団蔵に頭を撫でられている乱太郎は団蔵のキスより長く続く虎若からのねちっこいキスの中で酸欠になりかけているようで頭がクラクラしていて思考回路がうまく働かなくなっていた。
 虎若からの深い口付けから解放された時にはすっかり蕩けた表情になってしまっていた。やっと虎若から離してもらえた時にはもうすでにぐったりとした様子になっており、乱太郎は団蔵と後ろにいる虎若たちに自分の体重を預けながらなんとか立っていた。そんな乱太郎の額に軽く口づけた後で、団蔵がニコリと笑ってみせる。
「どう?俺らからのイタズラは。」
ぅ?」
あー、ダメだ、乱太郎、意識飛んでる。」
 ちょっとやりすぎたか。と彼の口からもう混ざりあって誰のものか分からない唾液が出ているのを拭っている団蔵と虎若の瞳には熱が篭っている。
まあ、今日はこれくらいにしといてやろうぜ。」
まあな、楽しみは後に取っておかないとな。」
 そんな会話が頭上で繰り広げられていることを知らない乱太郎は、未だに放心状態のまま、二人に身体を預けているのであった。

 了