ダンジョン飯/ホルム【ノーム→トールマン】
ホルムくんは外で手を繋ぎたがらない。昔から淡泊な人だけど、家で甘えたらちょっと呆れた顔で私の気の済むまで手をニギニギさせてくれるし、ねだったらハグだってしてくれるのに。
しつこく理由を聞くと、渋々教えてくれた。「君の方が背が高いから」
……それは種族的なアレでしょ! 一度、後姿でトールマンの親子に間違えられたのをずっと気にしてる。けっこう根に持つ人なのだ。だから、私たちはいつも友達みたいな距離感でお出かけする。最初はちょっとつまんなくて不貞腐れたりもしたけど、それにも慣れたある日──
コンコン。
ドアノッカーの音に玄関へ向かう。
「はーい。どなた
……えっ、わっ」
「僕だけど」
玄関にぬっと立つホルムくんはトールマンの姿だった。私よりずっと背が高くて、がっしりしてて、でもちょっと垂れた優しい目はそのまんま。
「えっと
……、いったいどうしたの?」
「探索してたら森の奥深く入り込んじゃって。あの森にチェンジリングがあるの知らなかったなー。でもあとは帰るだけだったし、トールマンなら歩幅が広いから便利かもって思って」
「そのまま帰ってきたの?!」
なんて呑気な人! 胞子を洗い流さなきゃ! バタバタ支度して、勢いついでに私も一緒にお風呂屋さんへ向かう。隣を歩くホルムくんは「たまにはこういう眺めもいいね」なんて上からの視線にご機嫌だ。
……やっぱり呑気な人。いつもは私のほうがお出かけにはしゃいで呆れられてるのに、なんて思ってたらホルムくんは不意にぎゅっと私の手を取った。驚いて隣を見上げたら。
「えっどうしたの」
ハテナの浮かんだ垂れ目がぱちぱちとする。こんな小さいことで私が喜んじゃうなんて、知らなかった?
なんだか照れ臭くなって思わずぷいっと顔を背けたら、「え~~
……」って小さい困惑の声。固い手も「やっと繋げたね」って笑う低い声もホルムくんが大人の男の人だって思い出させるには十分で、新鮮なドキドキが胸をきゅっとさせる。
…………でもやっぱり、いつもの大きくてちょっと柔らかい手が、好きだなあ。
dnms創作関連
たま〜に書いたらpixivに投下。
推しはhlmくん。おいでよトルホルの沼。
隊長も危なっかしくて好き。
短編まとめ(pixiv)
ネタ出し(Privetter+)
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