芹沢亀吉
2025-07-26 22:55:43
9583文字
Public 風刺
 

落選1~9

2020年11月29日~2023年4月10日にかけTwitterに投稿した暴虐な軍国主義者、楠木武が恥をかく物語の通算15、21、32、36、37、38、59、68、97話目、通称『落選』シリーズ1~9の加筆修正版をPrivatter+に投稿。


落選5

(※Twitterへの投稿は2021年7月11日)

 楠木武一等陸佐がいきなりTV画面を蹴飛ばした。

「今畜生!俺が応援演説していれば大和魂溢れる咲田さきた尚哉なおやが当選していた筈なのに!荒川区民のクソったれどもがぁ!」

 現役自衛官が特定の候補への投票を呼びかけるのは完全な選挙違反行為だと明記しておく。

 楠木は市ヶ谷の防衛省敷地内の地下倉庫に出向き、そこに安置されている巨大ロボット兵器「21式機獣」に乗り込んだ。

「こうなったら楠木正成公の末裔であるこの俺様が直々に荒川区民に制裁を加えてくれるわ!」

 防衛省の職員達が懸命に楠木の暴挙を止めようとしたものの、何と彼はその職員達に「21式機獣」の殺人レーザー光線を浴びせて文字通り全員消し去りその威力に満足し大笑いする始末。

「グハハハハ!素晴らしい威力だ!俺様の邪魔をする奴等はどいつもこいつも消し去ってやる!」

 途端に「21式機獣」が操縦不能に陥り、操縦席に座る楠木を高圧電流が襲う。まだ試運転もしていない極めて不安定な機体故殺人レーザー光線を撃った途端に余剰電力が一気に漏れ出す致命的な欠陥を抱えていたのだ。

「おごごごご!ぐばばばばば!」

 楠木は白目を剥き口から涎を垂らしたまま息絶え、全身から漂う独特な臭いは焼け焦げた肉のそれとほぼ同じ。(終)