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クローズアップ:エゴイズム -アブノーマルエンド- 原案版

視点がころころ変わるでござる。ADV想定で描いたので描写不足でござる
バッググラウンドも補完不足でござる。雰囲気で読むでござる!




それから、蓄えは増えることはなく減る一方でもう終わりは近かった。
私はなにもないが頭でわかってるのにそれでも倉庫を無茶苦茶に漁り続けた。
みんなの目が怖かった。だって一斉に訴えかけてくるんだもの。

「私達もう死んじゃうの?」って。

言葉はなかった。喋る気力なんてないし無駄だから。
強い焦りに背中を押されている。動力源はそれと、恐怖だけ。
生きなきゃいけないからこうしているのか強迫観念に駆られているだけなのかまともに思考はできない。


「ハームちゃん、もうやめよう。無駄だ」
「無駄なんて言わないで!そう言ってしまったら……私達は……!」
「ないものはない。見つかるはずがない。逆に見つけたと言ったら俺は君を正気に戻さないといけなくなる」
「頑張ってたのに……!!全て水の泡になってしまうの?そんなのってないわ……ないわ……!!私の命は、助けてもらったこの大事な命も尽きてしまうの?嫌よ……!!私が死んじゃったら、」


ワカ君は冷酷にも現実をじっと見つめ正そうとした。
からからの体なのにそれでも私から涙はボロボロ溢れ出していた。
命を犠牲に残ったものが、最後を間近に迎えようとしている。まるでブレーキの効かないベルトコンベアに乗せられている気分だ。
私達は見えない虚空に落ちていく。イメージが鮮明に浮かんで体は酷く震えるのだ。
明日があることが嬉しかった。目が覚めることが嬉しかった。食べられることが喜びだった。
それもなくなる。


「こんなの……!!認められる訳ないじゃない……!!」


私は頽れてこの無力で無慈悲な惨状を呪ってやった。


……。心の整理はしておけ。考える暇もなくなるから」


ワカ君がいたはずの場所から足音が離れていく。


「ああ、そっかぁ…………。寂しい、のね」


楽しかった頃の風景を脳に描いた。淡い淡い水彩で。
暖かい家、家族が迎え入れてくれて、どうでもいい話をいくらでもして時々大事な話もする。
ずっとずっと帰りたかった。
気づくと冷たい地面に横たわっていた。
頭の中に揺らめく暖かい風景。マッチ売りの少女も、最後はろうそくに夢を描いていたわね。
胎児のように丸まり私は私を必死に温め続けることにした。