HQ【治北】ログ

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治北のSSまとめです


やめますか


今日はとても天気がよかった。おかげで布団がふかふかだ。
その布団の上で、俺は入浴中の恋人を待っている。
落ち着かない。こういう時どういう姿で待っていればいいのかわからない。仁王立ちはおかしいし寝転べばあからさますぎる。体育座りも違う気がした。
だから。
「お待たせしま、え、武士?」
仕方なく正座で待っていると案の定驚かれた。
すまん、どうしたらええかわからんくて」
目の前に恋人が腰を下ろした。バレーボールを辞めてずいぶん経つが、未だ逞しい体につい見惚れる。
「かわええ、北さん」
「あほ。どこが、ん」
唇を塞がれる。腕が腰にまわりTシャツを捲り上げられた。口づけたまま足を崩せばすかさず体が割り込んできて、あっという間に目線は天井を向いた。
中途半端に捲り上がったTシャツを胸まで上げられる。いつも美味いおにぎりを握る手は、今日は扇状的でつい息を漏らしてしまった。するりとその手のひらで俺のわき腹をくすぐり、やがて胸の突起に辿り着いた。
あ、や、治、」
「ずっと触りたかった」
「そ、んなとこ、ぁ、んぅっ」
ぴんと弾かれ思わずでかい声が出てしまう。慌てて手で口を抑えようとしたが許されなかった。
「声、聞かして北さん」
「あほ、こんなん聞きたないやろ、んっ」
ちゅ、とキスを落とし片方の手を下半身へ移動させた。俺はひゅ、と息を呑む。
「お、さむ、」
「やめますか」
え?」
閉じた目を開くと、いつもは凛々しい眉をこれでもかと下げて俺を見つめていた。まるで怒られてしょげた子どもみたいだ。
「北さんと繋がりたいってずっと思ってました。でも、北さんが嫌がることは絶対したない。今やって俺にしがみついてる手、震えとる」
自分から俺の手を取って、そっと口づけを落とした。
すとん、と力が抜けたような気がした。
治、」
後頭部に手をまわし、自分に引き寄せキスをした。短いのを何度か繰り返し、自ら舌を絡ませるとちゃんと応えてくれたのが嬉しくていっそう頭を抱き込んだ。お互いの中心がだんだん熱くなってきたのを感じる。
髪乾いてへんやん」
「はよ北さんとこ戻りたかったんで」
「なあ治、」
「はい」
治の手をとり自身に触れさせた。戸惑った顔をしながらも、手はしっかりそれを握り込む。
「男に二言はない。やめんなよ」
治が目を見開く。が、すぐに子どものような笑顔になって額に唇を落とした。
ほんま、あなたのそういうとこ、怖いけど好きですよ」

忘れられない
重なった手、汗、声
初めて繋がった夜