万丈
2025-04-23 15:41:10
3298文字
Public 小説
 

破壊神の影

【AI生成】【二次創作】【天空戦記シュラト】
ルドラ神族が滅んでからアスラ神軍が誕生するまで。
インドラ様の明日はどっちだ。
🔄2025/05/31
前の話→雷帝インドラの半生
前の話→異動宮の夜、王の戯れ
次の話→夜の鎖
大戦後の話→雷帝の贖罪


第二章:荒野の旅路

シヴァはカーンダヴァの廃墟を後にし、インドラを連れて天空界の果てへ旅立った。
荒涼とした大地は枯れた草と砕けた岩に覆われ、冷たい風が二人の間を吹き抜けた。シヴァの白い肌は薄暗い陽光に輝き、赤い瞳は遠くの地平を捉えた。

インドラは数歩後ろを歩いた。
長い黒髪が風に揺れ、灰色の瞳にはルドラの民の血が刻んだ痛みが宿っていた。

「シヴァ様、どちらへ向かうのですか」

インドラが尋ねた。声は静かだが、抑えきれぬ迷いが滲む。

「そなたと共にあれば、どこでもよい。」

シヴァは答えた。黒の光流が微かに立ち上った。
「我の光流は新たな道を切り開く。インドラ、そなたは我の影として従え」

インドラは静かに頷いた。

「シヴァ様、私は貴方の意志に従います」

だが、心の奥ではルドラの民の記憶――笑顔も、叫びも、すべて血と灰に沈んだ光景――が彼を苛んだ。シヴァの赤い瞳が一瞬インドラを捉え、その視線にインドラは身を固くした。だが、シヴァはすぐに視線を外し、歩みを進めた。


旅の途中、小さな集落が現れた。
住民たちはシヴァの接近に気づかず日常を営んでいた。だが、シヴァが近づくと、黒の光流が空気を震わせ、住民たちの目が狂気に染まった。

彼らは互いに争い、叫び声が荒野に響いた。集落は炎に包まれた。
ルドラ神族の惨劇が脳裏に蘇り、インドラは立ち尽くした。すべてを諦めた心が、ただ沈黙を強いた。

「シヴァ様、この破壊は必要なのでしょうか……

彼の声は忠義と疑問の間で揺れていた。

「インドラ、破壊は浄化だ。古き秩序は砕かれねばならぬ。」

シヴァは振り返らず、答えた。その声は低く響き、インドラの心を締め付けた。

インドラは言葉を飲み込み、シヴァの背を追った。
集落は炎に呑まれ、黒の光流が残響のように漂っていた。シヴァはインドラの沈黙を振り返り、その苦悩に満ちた表情に目を留めた。

インドラはその視線に戸惑い、諦めた心がさらに重く沈んだ。
シヴァは言葉を発せず、再び歩みを進めた。インドラはシヴァに意見することはなかった。

シヴァの影として、ただ歩み続けた。
ルドラの民の血と新たな犠牲が、彼の心を深く苛んだ。