ろころころ
2025-02-05 17:14:24
13742文字
Public
 

Code:000 小話まとめ




*teresa*


何も覚えていなかった。
いや、脳が思い出すことを拒否している言った方が正しいのかもしれない。

彼女は死んだ。
テレサは死んだ。

その事実だけが、重くのしかかった。



******************



「4年のテレサ先輩、活動中に死んだらしいよ」
「機械兵の盾に挟まれて即死だって」
「あの先輩、顔タイプだったのに残念」


学校中が、そんな話題でもちきりだった。
フレイムは今までの3年間、一度たりとも学校を欠席したことは無い。まぁ公欠は何度かあるのだが。それは仕方ないとして。

そして今日も、フレイムは足を運んでいた。
教室に踏み入れた瞬間、先程までの賑やかさからは一変、静まり返る空気。昨日までにこやかに話し掛けてくれていたクラスメイトは、今ではフレイムと目を合わせようとすらしない。
彼らの中で、フレイムは完全に"殺人者"であるのだ。

事故?必要な犠牲?
そんなものは無意味だ。

"救世主サークル"という無謀で無茶で危険な存在を、多くの人が反対していた。
これはそれを守らなかった罰なのだ。
通常であれば容易に想像つく事をそれでも貫き通したフレイム達への、罰なのだ。

もう一人の幼馴染の席を見た。
空席だった。


その日一日、フレイムは働かない頭でぼんやりと過ごした。
彼女のことを考えながら、ぼんやりと過ごした。