河童の皿箱
2024-11-23 22:29:49
4518文字
Public 遊戯王:短め(2024年度)
 

もしも時間を遡れたのなら

キスキルリィラ→R-ACE→ダイノルフィア→M∀LICE→電脳堺→P.U.N.K.→クロノダイバー


 『もしも時間を遡れたのなら』。街の各所に設置された災害探知機からの映像に異常なし。緊急事態もない平穏な平日。いつもは炎に身を投じる特殊救助隊たちも、今だけはと順番に弁当をかっ食らっていた。空中部隊に属する男がつい目にしたその質問を、地上部隊と、後方支援隊の男らになんとなく投げかけてみた。しばらく顎をに手を当てていた後方支援隊の大男は答えた。「実は1週間前、緊急出動が被って家族との約束を破っちまったんだよなぁ。娘に大泣きされてさ。戻れるのなら、家族との約束を守ってやりたい」と、愛妻弁当の卵焼きを口に運ぶ。続いて、地上部隊の男は答えた。「俺は……勉強やり直したいかなぁ。大学行ったのにさぼりにさぼったツケっていうかさ。あの時の先生の授業、もっと真剣に聞いておきゃあなぁ」。まあ、わからなくもないと、そんな話を聞いた2人はあいまいに頷いた。「そういうお前はどうなんだ」、と空中部隊の男も振られては、「俺はそりゃあもう! キスキルとリィラの限定モデルのフィギュアだよ! 予約があっという間に終わっちまってさぁ……」。
 なんて。そうおどけていても、3人の胸の中にある答えは一致していた。『あの時に、あの時に、あとほんの少しだけ、時間があれば、装備があれば、選択を誤っていなければ』。