botanin5
2024-11-14 03:10:59
14175文字
Public 薬さに♀(小説)
 

雨のち浮かれ気分

ハッピーエンド
突然、浮気するようになった薬研のお話
・薬研が他の女性を口説く描写があります
・名前の無い女性モブがちょいちょいしゃべります






首元に吸い付いてくる薬研を押しのけて抵抗しているところを、戻ってきた彼女に救出され、真っ暗になる前にと傘を借りて本丸に帰ってきた。もちろん、お礼をしたいから今度本丸に来てほしいと言う約束はばっちり取り付けた。
今日は帰ってこないのかと思ったと意外そうな顔をした加州にゆるくパンチして、残っていたご飯を食べお風呂に入ると、どっと疲れが襲ってきた。今日はすごく疲れた。もたもたと歩いて部屋に向かうと、寝間着姿の薬研が待っていた。

「えっ、今日はちょっと、疲れてるかも
「いや、それは残念だが。ちゃんと謝りたくてな。今まで、浮ついた真似をして悪かった」
うん」
「不動の奴に言われたこと、図星だったんだ。俺が他の女にかまう度に泣きついてくる大将が可愛くてな。癖になってた」

泣き顔がそそるという言葉を思い出して、なんだか恥ずかしくなった。薬研もそう思ってくれているという事か。喜んだらいいのかなんなのか。

「でも、もうしねぇよ。大将をずっと傷つけてまですることじゃない。自分の欲に眩んで気づくのが遅くなって情けねぇが、俺にはあんた以外いねぇんだ。許してくれ」

ばっと頭を下げた薬研の手に力がこもっているのが分かった。そっと両手を添えると、顔を上げた薬研と視線が絡む。不安げに揺れた瞳が綺麗だなと思った。

「うん。これからは、私を大事にしてね」
「あぁ、一等大事にする。なに言われたって離しやしねぇよ」

微笑み合って、ゆっくりと口づけを交わすと、薬研の手を掴んで用意していた布団にぼすんと倒れ込んだ。

「今日は一緒に寝よう!」
「え、あぁかまわんが」
「やった、手繋いで寝たい」
……なぁ、今日ほんとに無しか?」
「無しだよ、反省してくださーい」
「ぐ」

仕方ねぇかと小さく呟いた薬研は、観念して私の隣に寝転んだ。もう一度視線が絡むと、嬉しくて楽しくてつい笑ってしまった。勢いで薬研のほほに軽く口づければ、彼は勘弁してくれともごもご枕に顔を埋めたのだった。

今日は良い夢が見れそうだ!!









「俺は不動行光。不動明王と矜羯らぁぁぁ!?あんだよ!」
「いらっしゃい不動くん!!待ってたの!!!」
「ひっく!驚くだろぉ!?こんなダメ刀を待ってたとか、変なやつだなぁ」
「ふふ、まぁまぁ、甘酒もたくさん用意してるんだよ!」
「おい今すぐ離れろよ不動行光」
「あぁ?寄ってきたのはそっちだろぉ」
「大将は俺のだ。くそ、大量に甘酒買いだしたから嫌な予感がしてたんだ。あぁおい大将!!」
「本丸を案内するから、ついてきてね不動くん」
「ん~」


「なぁ待てって、浮気すんなよ大将!!!」