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Hizuki
2019-01-27 23:06:52
11906文字
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FF14
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Hope but Release
【FF14】エス光。平和になったエオルゼアを離れたヒカセンの話。捏造の塊+NPCではない名前ありのキャラの出番がそこそこあります。『Praise or Fear』の続き。1ページ目にリンクあります。全てを手放す覚悟を決めた。
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どこまでも晴れた空の下、街道沿いを歩いて次の街を目指す。
町長からもらった地図によればそう遠くない距離のようで、辺りを見ながら歩いてみないかとエスティニアンから提案があった。
人通りが多いこともあるのかきちんと手入れがされていて、歩いても苦にならなかった。
途中ですれ違った歴戦の冒険者らしき2人に呼び止められて振り返る。
斧を背負った男性と魔導書を持った女性。
歩いて次の街に向かうのならこの先にちょうどいい休憩場所がある、と教えてくれた。
その言葉に感謝をし、互いの旅の無事を祈って別れた。
道すがらこれまでの生活を振り返りながらエスティニアンに語る。
長くはないけれど短くもない間、3人と過ごした日々は新鮮だった。
ゆっくり過ごす穏やかな日も悪くない。
けれどやはり自分の根っこは冒険者なのだと思う。
初めて歩く場所、初めて見るもの、初めて聞くもの。
そのどれもに心が躍る。
「さて、相棒よ」
「どうしたの、エスティニアン?」
地図で見るならちょうど目的地までの中間地点にあたるくらいの場所で休憩を入れた。
少し奥の方に足を踏み入れてみれば水が湧き出ていて、ちょうどいいと喉を潤し、近くの岩に腰を下ろした。
きっとここがさっき教えてもらった場所なのだろう。
「改めてもう一度聞きたいことがある」
太陽の光を遮って立つエスティニアンから差し出された白い封筒。
真剣な声音に、先日の夕方を思い出す。
「これは過去のものなのか」
直接伝えることを諦めた自分が、気持ちの整理を付けるために残した手紙。
もう二度と会えないと思ったから、せめて想いだけ知っておいてほしかった。
「そう、手紙は過去のもの。だから、もう必要ないよ」
するりと彼の手から封筒を抜き取って水に預ける。
触れたところから水が染みを作り、ゆっくり流されていった。
手紙と同じ、シンプルな言葉を選んで口にする。
余計な言葉は要らない。
「私のことを相棒と呼んでくれてありがとう」
ただ感謝と、今の想いを。
「貴方のことが大好きです」
言い終わるのとほぼ同時に視界に白が舞う。
自分の身体が何かに包まれる感触。
「何も言わずにいなくなるな」
続けて耳元で零される小言。
「人に無茶をするなと言うのなら、自分も同じように無茶をするな」
どれも自分がエスティニアンに言ったことのあるもので。
「自分のことよりも他人を優先するのをできるだけやめろ」
昔他の人にも言われたことがあったなと少しだけ記憶を振り返った。
過去に引っ張られかけた意識をエスティニアンが一瞬で引き戻す。
「
…
俺も、お前のことが好きだ」
きちんと彼の言葉にされて視界が滲む。
ただ首を縦に振って、エスティニアンの肩に縋り付く。
一度全てを手放した私が、ただ一つだけ望んでいたもの。
こんなことなら先に言ってしまえばよかった。
それこそ、エオルゼアを離れる前に。
褪せていた世界に色が戻る。
空はこれ以上にないほどに青い。
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