澄ひろえ
2021-06-18 21:03:23
14457文字
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大団円への道程は遠く

ククゼシ2人旅ツイート小説「カジノ護衛編」を加筆、修正した物です。 ログ見逃した人どうぞ。最終ページは後書きです。


 次の日私達はカジノへ向かった。
 ククールは報酬のコインであっという間に荒稼ぎ。はぐれメタルの鎧や隼の剣、それに大量の祈りの指輪と交換する。
「・・・イカサマしてないわよね?」
「ったりまえだろ。こういうのはちゃんと攻略法があるんだよ」
 心外だといった感じでククールが答える。
 それからはひたすら自己鍛錬の日々。もっと私達は強くならないと、仇敵には勝てない。
 そんな日々が何日も続いた。
 ある夕方、鍛錬を終えてベルガラックの宿に帰ると、フォーグ達の伝言がフロントに託けられていた。
 屋敷に来られたし・・・と。
 私達は一旦部屋に戻って身綺麗にするとフォーグ達の屋敷へ向かった。


「待っていたぞ。2人とも」
 屋敷にやってきた私達にフォーグはそう言って私達に椅子を勧める。私達はそれに座った。
「色々情報集めてきたから。まぁ見てみてよ」
 ユッケはそう言ってククールの前に紙の束を置く。ククールは何枚かの紙に目を通していたけど。
 ある一枚の紙に目を止め、見入ってしまった。
「こいつは・・・どうやらビンゴみたいだぜ。ゼシカ」
 手渡された紙を見てみる。そこに書かれていたのは
『伝説の海賊キャプテン・クロウが自分のアジトに光の海図というお宝を隠したらしい』
『海賊のアジトの扉は封印されていて開く事は不可能』
『アジトは東の大陸の川に掛かっている橋の下』
 すごい、ホントに海図の情報が集まってしまったわ・・・。
 次の目的地が決まった。自分でも興奮しているのが分かる。
「他にも、封印された扉ってあるんだなー・・・って、これは・・・」
 別の紙に目を通したククールがその紙だけをさっと折り畳んだ。そして懐にしまおうとする。
 何が書いてあるの?
 ・・・怪しいわね。
「ククールそれ何なの?見せなさい!」
「あっ!」
 私は素早くククールから折り畳まれた紙を奪い取る。広げた紙に書かれていたのは。

『オ・ト・ナのお店。クラブ・パッフィー』

「・・・ククールさん・・・?」
 私はクシャリと紙を握り潰す。沸々とこみ上げてくるこれは・・・ハッキリ分かるわ。怒りの感情。
「い、いや、ゼシカさん。落ち着いて・・・な?」
 ククールは何とか私を宥めようとしてるけど。
 お生憎様。そんなものじゃ効果無いわよ。
「覚悟はいいわね・・・?」
「ゼシカさん!ここは他人の家だぞーっ!火気厳禁!あ、2人とも恩に着るぜ!」
 ククールは部屋を飛び出していった。逃がすもんですか!
「待ちなさーい!」
 私はその後を追いかけていく。
 

 嵐が過ぎ去った部屋に残されたのは呆気にとられたカジノの若いオーナー2人。
「・・・やれやれ、慌ただしいな」
 フォーグがため息を吐きながら、散らかった紙を拾い上げ、まとめる。
「仕方ない。これは後で宿に届けておくか」
「う~ん、それにしても仲の良いお二人さんだことで」
 肩を竦めながら言うユッケの言葉に「全くだ」とフォーグが同意した。