MN*B
2024-06-21 01:57:52
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Public 蠱毒な夢術廻戦:pixivバックアップ
 

Ep.3 その身に巣食うは__也て

シリーズ中第34話になります。
注意書きは1ページ目、もしくはシリーズ概要の方にあります。

このシリーズの閲覧、ブックマーク、いいねなど…いつもありがとうございます!
お待たせしました。

 
今回、主人公が真人です。
オリキャラが出張ってますので、そういうのが大丈夫な方向けですね。
…真人と順平が仲良くしているのを読みたい方向けかもしれません。(ホラー風味)

次回、一旦の最終話になります。
今期?の〆みたいな感じですかね。
2週間以内にあげます。それと同時に、今後の方針についての文をあげようかなと考えています。



#オリキャラ #夢術廻戦 #真人(呪術廻戦) #吉野順平
2021年11月3日 21:21



 空が白む。夜が明けていく。
くたびれた俺は、のろのろと下山する。

夢をみせられていた間に、神社まで登らせられ。戦い、歩き回った。
勝てたのは良かったが、ズタボロもいいとこだ。魂への損害は少ないものの、精神的に参るって感じ。
つまり最悪の気分だった。

 でも。アイツの術のおかげか、地理はわかっている。
おそらく、現実に則した立地で、夢の中で見た建物は建っていてそれはすなわち。

「あは

アイツは俺を仕留める気だったんだろうが、しくじった。
『青嶺』の家がどこにあるのか、今の俺にはわかる。

「全く同じ人間がいるとまでは思わないけど憂さは晴らせる」

どいつもこいつも馴れ馴れしく人の名前を呼ぶ。教えた覚えもないのに。


 日が眩しく、辺りを照らし出す。
そんな中、俺は夢でみた場所に辿り着く。

 砂利を踏みしめて進む。
車庫を通り過ぎ、玄関へ。
家のおそらく台所の方向から、物音がする。人がいる。

『青嶺』の表札をちらりと見て、呼び鈴を押した。

 人がやってくる音がする。
鍵が開いて、ガラガラと引き戸が

順平?」

「あれ?誰もいない

不思議そうな顔をして、開けた玄関から、こちら側をきょろきょろと見渡す。
その顔は、魂は確かに、死んだはず

 俺が茫然としていると、また人がやってくる。

「順平くん、どなたかいらっしゃった?」

「いいえ。誰もいません変だな」

家の中を振り返り、そう言いながら彼は戸を閉めた。
その様子は、無理している風でもなく自然な態度 たましい


これは一体現実か。
それとも俺は未だに、夢の中



 俺は後退り逃げるように、そこを離れる。
覚束ない足取りのせいで、辺りの砂利が散らばった。

確かに俺は!奴を!!夢からは醒めたはず!!
何が起こってる!?順平は無為転変で魂を

「ハァっハァッ……

笑っていたのは夢の中で、でも話していたのはあの家で
違う!順平は確かに殺しぁあ!違う!!俺じゃない!!それでもでもなんで俺が見えない!?

 気持ち悪くて、胸を押さえながら地面に膝をつく。
側にあった用水路の、浅い水の流れを見つめそこに映る自分の姿が歪んで見えて、縁を掴み、握りしめる。

……オェッ

ストックしていた改造人間を吐き出す。それらは水の流れに呑まれて消えていく
自分の裡にあった、"他者の魂"。それがなぜだか、気持ち悪くて仕方なかった。

 握りしめていた場所から手を放し、頭を抱える。
ぐしゃぐしゃに掻き乱しながら、立ち上がり呻き声をあげた。

「ぁぁぁ

  「問おう、真人」
  「呪いは、夢をみるか?」


あれがみせた夢のなか。
俺は一人の__ にんげんのようだった。


「ァアアあぁァアあアア!!違う!俺はッ!!」



ッいたぞ!呪いだ!!」

「ヒト型の呪霊か!」

感じる呪力と、その魂。
散らばった髪の隙間から、彼方 あちら側を覗きこんだ。
……呪術師。

「ッ!!」

踏みこむ。手を伸ばす。
相手が反応するよりも早く速くはやく、その魂に触れ、形を変える

呻き声未満の何かを音立てて、二つの奇怪な塊が、地面に転がった。
服と共に、人の形を脱ぎ棄てたソレらは、すぐに息絶える。

それをみて俺は、嗤いがこぼれた。


そうだッ!!俺が!呪いだ!!」


あははははは!!歓喜の声が、辺りへ響き渡る。
その胸に滲む感情は、らしくもない安堵。
精神を侵す術式なんて、もう二度とごめんだって経験になった。


「あーでも疲れたなぁ。もう帰ろっと」


また別の呪術師が来られても面倒だし、興味が失せた。


 昇ってくる朝日に背を向けて、俺は足早にその町を去る。
もう一度、あの家を確かめる気すら、今の俺にはやる気がおきない。

疲れたから帰るんだ。同じ、呪いの、仲間のところへ……


頭に響きそうな、あの夢の記憶を思い出さないように俺はそれを、意識の奥へ沈めた。








次回
 『E.18 耳目一手の慾』






【問答について:愛とは】

今回出てきた封魔は、生きていた時代が違うので認識も違います。
具体的に言うと、明治よりももっと前なので。

 
【前から出てた文言について】

『水神と共に鎮め その御許で眠るべし。
 その水の流れで 穢れを禊 祓い給え。』

これ。牛鬼のことのようでいて、別のことでもありました。
今回の場合だと、一行目は山神のことです。町中が水神の御許(結界内)であり、その水神が居なくなれば目覚めます。
二行目は厳密に言うと、山神に対してのことではありません。言うなれば、山神の目的ですね。

オリ主の「石柱に文言なかった」は、通常では視えないからです。
牛鬼の入ってた石櫃と同じですね。

 

【実は

 だいぶ最初の頃に、町の地図を挿絵として入れていましたが実はあの地図、あえて情報を抜いた部分があります。地図の右下です。
 あそこに、今回の話の冒頭で出てきた『川(と橋)』を最初描いていました。ですが、あの頃の情報としては不要で、しかも混乱を招くと思ったので、削ってしまったんです。
なので、今までの小説内にも描写はなく、地図としても微妙に不自然な空白と形になってしまいました。
(川の向こうから隣町なので、結局空白はできてしまいますが。)
右下の区切られるように描かれた土地、それに沿う形で川がある設定です。
〈前にあげていた地図→ https://www.pixiv.net/artworks/87149262