MN*B
2024-06-21 01:57:52
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Public 蠱毒な夢術廻戦:pixivバックアップ
 

Ep.3 その身に巣食うは__也て

シリーズ中第34話になります。
注意書きは1ページ目、もしくはシリーズ概要の方にあります。

このシリーズの閲覧、ブックマーク、いいねなど…いつもありがとうございます!
お待たせしました。

 
今回、主人公が真人です。
オリキャラが出張ってますので、そういうのが大丈夫な方向けですね。
…真人と順平が仲良くしているのを読みたい方向けかもしれません。(ホラー風味)

次回、一旦の最終話になります。
今期?の〆みたいな感じですかね。
2週間以内にあげます。それと同時に、今後の方針についての文をあげようかなと考えています。



#オリキャラ #夢術廻戦 #真人(呪術廻戦) #吉野順平
2021年11月3日 21:21



 ジャギン、ガキンと、金属がかち合う音。
振るわれるのは、光も通さない暗闇のような刃。そんな相手の刃を、変形させた腕で受け止める。
もしお互いが息をしていればそれも届きそうな距離。
布が下げられた顔に向かって、俺は笑いかける。

「見逃してよ。呪い同士でやりあう意味ないでしょ」

「ならぬ。お主はここで死ね」

冷たい言葉で切り捨てられ、刃も押しこまれる。咄嗟にそこから抜け出す。
距離を取りつつ、体勢を立て直した。そして分かりやすいように、顎に手をやりながら首を傾げ、喋り出す。

「もしかして、俺がこの町の人間を殺そうとしたのが嫌?縄張り的なヤツ?」

「その認識は間違いではない」

「我儘だね。俺はまだ手を出してないよ」

ヒラヒラと手を振ってみせれば、それごと首を斬り捨てる軌道で刃が迫ってくる。
そのわかりやすい動きに、俺は嗤いながら遠ざかった。
だが相手は諦め悪く、また俺のことを狙って、その刃を振るう。

 この感じ。どっかで見た覚えがあるんだけどなどこだっけ
俺はそう思いながらどうやって相手のことを躱すか、それとも返り討ちにしてしまうか悩んでいた。
その最中、相手が刃と一緒に水を向けてくる。

「問おう、真人」

「なん勝手に名前呼ぶんじゃねーよ」

「愛とは、理性か本能か」

はぁ?哲学?
渋い喋り方のクセに、そんな題材持ってくるんだ。しかも呪いなのに。

俺の名前を知っているのは、『俺にどんな夢をみせていたか』を、コイツが把握しているからなんだろう
この時点ですっげぇムカつくけど話が通じないような奴よりもマシか。

 向けられている刃と言葉をウザったく思いながらも、口の端を吊り上げてみせる。

「愛は錯覚だよ。理性という、人の理想が創り上げるモノさ」

「そうか。ならばその錯覚で、お主は死ぬ身を ほろぼす」

「何それ意味わかんないんだけど」

話が通じそうだと思ったけど、それこそ錯覚だったみたいだ。そもそも初っ端から斬りかかってくる奴だったし。

 今もまさに、攻防の真っ最中でありその相手はと言えば、俺の言葉を無視して、話を続けていく。

「愛とは本能だ。お主が人を殺さずにはゐられぬような、”渇き”だその衝動が刃を振るわせるのだ」

「そして。請け負った任が、我がを此処に留まらせる」

うん。何言っているかサッパリわかんねー。
理性と本能のバランスを保つことで、自分は知性を得ているって言いたいのかな。なんの呪いだろう?
などと考えていれば耳を疑うような単語が聞こえてくる。

「魔に呑まれぬよう、己を律せよ。封魔ならば、できて当然。それは己が魔に成ろうとも同じこと」

「封魔!?」

俺の驚きに、相手は鷹揚に頷いてみせる。

「この身朽ちようとも。夫婦 めおとであったこと、請け負った任を ヨスガに、我を保つのだ」

「まさか元、人間の呪い!」

過呪怨霊か!
しかもこの場合、一個人にとり憑いていない状態だ。場所か何かに執着している所謂、地縛霊にも近いのかも。
正気とは思えない。いやそれこそ既に、正気じゃないのか

 たぶん自分の名前や性別も曖昧だ。性差のない声や見た目に、それが現れている。
記憶のほとんどが消え失せていても、おかしくないだろう。
なのに、呪いとしての本能よりも、人のころに描いた遺志だけで、人を襲わず呪わない?
青嶺衛よりもトチ狂った存在だ。肉体を捨てて尚、それだというのだから。

「どうやってそんなことできるってんだよ

「気合だ。それだけは曲げず、捨てず。根性で成す」

マジで言ってる?」

それをやり遂げられる人間が、一体どれだけいるだろうかそれも、根性論で!
そんなことできたら、世の中もっと呪いだらけだろッ。

 隙を狙って、鉈を持った相手の腕ごと切り飛ばす!
吹き飛んだそれらは、地面に落ちる前に、靄のように消え失せた。
そのまま、相手の胴体を蹴り飛ばし、距離を取らせるッ。

「己に巣食う魔を祓えとは言わぬ。それもまた人であるからして」

草履を地面で削りながら、相手は止まった。その姿からは動揺も何も窺えない。
片腕が飛んだのにも関わらずそれに意識を向けないまま、相手は滔々と話を続ける。

「しかしそれを他者へ向けることは許されぬ。故に、己の身に鎮める」

ジャラリと、玉砂利を押し退けて相手が構えを取った。
切り口から新たな腕が生え、その手の中には再び刃が戻る。
その刃は、光を反射しない黒。呪力による具現化見覚えがあるはずだ。
この性質は、青嶺衛のと同じ

「封魔ならば!できて当然。魔に成ろうとも、成すべきことを為せ!!」

気迫と共に放たれた呪力。
その気配が頭上に集まったのを感じ、俺は咄嗟にその場から飛び退くッ!

重たい物が地面に刺さる!
その衝撃が空気を伝わり同時に、バギン!と石を両断する音が鳴り響いた!!

 俺の避けた先を狙って、相手が攻撃をしかけてくるッ。
掠めた刃越しに、俺が居たところを確認すれば、そこには斜めに切れた大きな刃が、地面に刺さっていた!

「げっギロチン!?」

どんだけ"首"に執着あんだよ!!
俺の首筋には浅く線が入り、そこから血液が垂れた。