MN*B
2024-06-21 01:57:52
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Public 蠱毒な夢術廻戦:pixivバックアップ
 

Ep.3 その身に巣食うは__也て

シリーズ中第34話になります。
注意書きは1ページ目、もしくはシリーズ概要の方にあります。

このシリーズの閲覧、ブックマーク、いいねなど…いつもありがとうございます!
お待たせしました。

 
今回、主人公が真人です。
オリキャラが出張ってますので、そういうのが大丈夫な方向けですね。
…真人と順平が仲良くしているのを読みたい方向けかもしれません。(ホラー風味)

次回、一旦の最終話になります。
今期?の〆みたいな感じですかね。
2週間以内にあげます。それと同時に、今後の方針についての文をあげようかなと考えています。



#オリキャラ #夢術廻戦 #真人(呪術廻戦) #吉野順平
2021年11月3日 21:21



 ずいぶんと遅い時間になった。
そう思いながら駅で見る時計は、0時を回っていたことを教えてくれる。
俺と一緒に電車から降りた人間もいない。もしかしたら俺が"ストック"にしちゃったのかもしれないけど。

でも、すでに電車に乗っている奴も少なくてその分、普通の奴には姿が視えない俺でも、空間に居やすく快適ですらあった。
土地が変われば、住んでる人間の数も変わるんだ?そう思いながら、俺は改札口を悠々と通り抜けた。


 駅を出て、暗い夜道を歩いていく。
その途中道に転がっていた石を、つま先で捉えて蹴り飛ばす。かつん、こつんと、小石が飛び跳ねた。

 ここに来るまでに時間が経っていたし場所が変われば空気も変わる。それにつられて、俺の機嫌もなんとなくマシになっていた。
それでも、ふつふつと煮え、溜まる思いが溢れ出す。

「ったく、夏油ってばなんで勝手なことするかな

呪胎九相図 1番 脹相それの受肉と、受肉先。
そのことに関して、俺と夏油の間で"食い違い"が発生したのだ。
それのせいで俺は今、ここまでやって来たようなものであり自分の内側から、据わりの悪い感覚に苛まれている

聞きたいことがあったのに、なんも聞けてないんだけど。気が早すぎんだろ。絶対に、あいつは何かを知ってた

得体の知れない"確信"が、宙に浮いたまま、思考の中を漂っていた。


 長々と歩いている合間にも、車一台通らない。見えるのは木々と畑。
透坂に教えてもらった場所と、そこへ辿りつくまでの地理は把握している。
それでもたまに来た道を振り返ったりして、これで合っているのか疑念を抱く。ここまで人がいないもんなの?

 辺鄙なとこだな~、あと不便じゃないのかな。なんてことを、人が溢れかえっていたところでばかり過ごしていた俺としては思う。
まぁ、隠れ家として住んでいた下水道あれみたいな静けさがずっとあるのなら、それはそれでいいのかもしれない。
あ~でも、やっぱり昼間だとさすがに人がうるさいのかも。それはヤだな。


 他愛もなく、どうしようないことを考えていれば、目的地が近づいてくる。
申し訳程度に舗装されている道の、その先には大きな川があり、それに伴う橋があった。
この向こうからが、青嶺衛に関係のある町だ。

 ここまで来るの大変だったな~。時間かかるし遠いし。
しかし俺も、無計画にやって来たわけでない。気分転換も含めるとはいえ、ちゃんと目的もある。

 順当に考えるのならその町に"彼"が居たということは、その付近に彼が住んでいた場所があったか、それに近い場所のはず。呪霊ではなく身体がある以上、活動拠点は必要だっただろう。
 彼が呪いだとしても。透坂との件があってから、呪術師と関わるようになったのは、彼の資料からして明らかだった。
それまでの間、あのとき覗き見た"記憶"からしても人としての『家族』が居たはずだ。
この町を起点に、虱潰しに回っていけば、いつかはその"当たり"に辿り着く。そう考えたのだ。

 人間の身体を捨てきれないのなら、その寄る辺をなくせばいいんじゃない?なんて、最高の思いつきだった。
余計なものに拘って、縋りついているから呪いとして中途半端だ。
人の部分を捨て去れば、きっと仲良くやれる。俺らは、根本的に同じなのだから。

もし恨まれたとしても、その意識がこっちに向くのなら、それはそれで面白いからね。
どっちに転んでも、俺の得にしかならない。
強情でタフみたいだけどその魂だって、折れてしまえばどうということはない。

なんなら身体の血縁だけでなく、町中の人間を改造してやろう。
最初から呪いとしてこっちに来ておけば、人間として関わっていた奴らが死ぬことなんてなかったのを、わからせて……


橋を渡り切った俺の脚が、境界を跨いだ。





がらン、カラン
_の音が響く。