MN*B
2024-06-21 01:54:56
17748文字
Public 蠱毒な夢術廻戦:pixivバックアップ
 

Ep.2 来る者到る。

シリーズ中第33話になります。
注意書きは1ページ目、もしくはシリーズ概要の方にあります。

このシリーズの閲覧、ブックマーク、いいねを、いつもありがとうございます。
お待たせしました。

今回、ちょっと暗い話もしてます。
詳しい時系列については、これのちょっと下あたりに書いてます。
ちなみに、この話の順平は、家入さんから自分の身体に起こったことくらいは聞いてるくらいの…そういう呪術知識がほとんどないままの順平です。

 
次回、時系列が『E.15 ヒトもケモノ』と『E.16 結び目の解き目』の、ちょうど間の話となります。
2週間以内にあげます。この期間だけはバチバチに守りたいです。

 
 

【時系列のおさらい】

E.9 束の間
前回の七海の回想…滝中問答
今回の順平の回想…6P
E.10 山椒魚に水
E.11~13(交流会初日) = Ep.1:同日

みたいな感じです。

正直、既出な情報の詰め合わせのような気もするので、サラっと読んでいただけたらいいかと。
(ただし、サラっと読めるような文字数に抑えきれませんでした…)
 


#オリ主 #夢術廻戦 #七海建人 #灰原雄 #オリキャラ #吉野順平
2021年10月22日 06:57



 そんなこともあったなぁ。
なんて風に、ここに来て初めての朝を思い返しながら僕は一人、早朝の廊下を進む。


 今は日が明けてから、割とすぐの時間帯。
僕はこっちに来てからというもの、そんな頃合いから起きて、活動をし始めるような生活をしていた。

あのあと、何を思ったか風間さんが僕へ「朝飯食うたら、儂んとこの道場に来い!」なんて言い捨ててその日から、なぜかあの人の道場で何かしらの稽古をつけてもらっている。
それの関係で、こんな早くから起きる習慣になってしまったというわけだ。
別にいいんだけどさほんと、なんでなんだろう


 まだちょっと眠くて、霞む目を擦りながら洗面台の前に立った。
目を覚ますためにも、冷たい水で顔を洗う。否応なしに触れてしまうのは、自分の額。

顔を上げれば、鏡に自分の顔が映っている。
邪魔になるから耳にかけていた髪そして、いつもは隠している額が目に入った。
そろりと醜く歪められた肌に、改めて触れる。

魂の、形

魂の形が、肉体に現れるのなら。
じゃあ僕のこの額の"跡"は、どういうことになるんだろう。

彼が治し切れなかったのは何故?知らなかったから?
でも、それなら尚更この傷跡は無くなっていても、おかしくないじゃないか

 鏡に映った自分の顔が歪む。思わず、下唇を噛んだ。

魂についた傷、だとでも言うのだろうか。
そうだと言うのなら。失くした記憶と一緒に、それすらも、忘れさせてくれたって……

そんな逆恨みな考え。
それは言ってもしょうがないことで、最低な思い。だから、呑みこむ。
だけどあのとき呑みこみ切れなかった言葉。


 命に価値があるのならなんで、と思わずにはいられない。
こんな僕を助けるくらいなら、それよりも、もっと助けるべき人がいたじゃないか

ぐしゃりと、前髪を握り潰した。