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鹿
2023-12-31 17:25:16
9326文字
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CPシチュスロット学パロまとめ
CPシチュスロットチャレンジのうち、なんとなく学パロシリーズみたいになったやつのまとめ。時系列はバラバラ。
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夕日に染まる坂道で/ひそやかに/ひっぱたく
ペちん、と間の抜けた音がした。
いつもの下校ルートの坂道はちょうど人の行き交いが途切れ静かだった。だからひそやかな音が妙に響く気がして落ち着かない気分になる。振り抜くほどの勢いでもなかったので、僕の右手は土方さんの頬にくっついたままだ。そのまま軽く頬をつねってみる。強面の割に頬は柔らかいんだなこの人。
「何すんだ」
「こっちのセリフですが」
まだ頬を引っ張っているので「な」がやや「あ」寄りの発音になっている。近寄りがたいくらいの美形でも、こうすると怖くないものだ。
「キスに決まってんだろ」
「そんなのわかってますよ。だから何でそんな
……
するんですかって言ってんですよ」
僕らは剣道部の先輩後輩でしかない。いや、この人は夏の大会を最後に引退したから元部活の先輩なんだろうか。
「しちゃ悪いか」
「そうは言ってないでしょ、なんでって聞いてんですよ」
「理由くらいわかってるだろ、お前も」
本来なら交流もなくなるはずのその人と、あれこれ言い訳してはこうして一緒に帰っている理由に、心当たりが無いと言えば嘘になる。
「なんかこう、その僕が察してくれて当然みたいな感じが、納得いかないんですよ」
「風情のねえやつだな、せっかく良い夕日だってのに」
「頬つねられながらムードを説かれましても」
ようやく頬を引っ張るのをやめた。痛みが出るほど強くはしなかったが、なんとなくつねったところを撫でてしまう。
「
……
お前が、名残惜しそうな顔してたから、じゃあダメか?」
撫でていた右手を土方さんが捉えた。そういう顔をしていた自覚はあるが、認めるのは癪だった。
「人のせいにしないでください」
「なら、俺がしたいから、だな」
「それなら、まあ
……
」
しょうがないですね、という声が出る前に。長く伸びた影が重なった。
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