【デデカビ】すぐ近くにある奇跡【小説詰め合わせ】

※新作ゲームのネタバレ含みます※喋ったり喋らなかったり飽きずに大体ふせったーの妄想集めてまとめた感じです。

◆それは幸せのかけら

まんまるなお家のベッドでぐっすり眠った次の日の朝、枕元にひかる小さな星がころりと転がっている時があるんだ。

それはコンペイトウみたいに小っちゃくてカリカリな時もあれば、クッキーみたいに薄くてさっくさくな時もあった。
日によって色が変わるカラフルな小さな星をぱくり。あま~い味にほっぺが幸せで落ちてしまいそう。
朝からなんだかいい気分。きっと今日もいい日。明日も明後日も。そんな気持ちにしてくれる小さな星。
てっきり夢の泉がいい夢を見せてくれるおまけで小さな星を贈ってくれたんだろうと思っていた。

でも、この世界のまんまるなお家のベッドでぐっすり眠った次の日の朝、枕元にひかる小さな星がころりと転がっていた。
窓から差し込む太陽にキラキラ照らされて輝く小さな星。これはどんな味がするんだろう。きっとあま~くて幸せな気持ちがじんわり広がる味に違いない。
早速小さな星をぱくり、としようと思ったけど手に収まる小さな星を見ていたらベッドから抜け出していた。
いつも自分で食べていた小さな星。どうか君に食べてほしくて駆け足になる。

「これあげる」

なんだか眠たげな目は差し出した小さな星を見たまま動かない。
お腹の上に乗っかっている手に小さな星を持たせてみた。
すごく嫌そうな顔。だけど、この小さな星を食べればきっとそんな顔出来なくなるよ。
あま~くて顔が緩んじゃうくらい幸せな味の小さな星。どこまでも続く海を掬ったようなキラキラ透明で小さな星。

「いつもぼくすぐ食べちゃうんだけど今日のは君にあげたかったんだ」

とってもおいしいよ。思わずグルメレース開催しちゃうくらいおいしいんだよ。
そしたら君は小さく笑って手に持っていた小さな星をぱくり。どうやら今日のは飴みたいで口のなかでころころ。

……まあ、悪くないな」
「でしょ」
「これお前以外食べたやついるのか」
「これ? 小さな星のこと? 君がはじめてだよ」

ちょっぴり笑う君の顔の顔がどんどん意地悪そうな顔になっていくのはなんでだろう。
だけど、少しだけだけど笑ってくれた。嬉しいな、そうだ明日も持ってこよう。
こんなにあま~くて心がほわほわする小さな星をたくさん食べれば前みたいに一緒に笑える日がまたくるよね。

「星はいつもひとつだけか?」
「そうだよ」
「じゃあ今回のは食べてないんだな」

手招きする君の傍に近付いた。なにか企んでいる顔。でも、嬉しそうに笑っている顔。
視界にいっぱい君の顔が映ってぼやけていく。口の中に広がるあま~くて幸せな味。思わず声が漏れちゃうくらいおいしい小さな星は角が無くなってまん丸だ。

「あま~い、おいし~」
「だろ」

まるで悪戯でも成功したみたいに笑う君の顔。なんの悪戯をしたのだろう。
相変わらず幸せたっぷりな小さな星を口の中でころころ転がす。でも、いいのかな。

「ぜんぶ君が食べてよかったのに」
「独り占めするとどこぞの星の戦士にコテンパンにされちまうだろ?」
「どういうこと?」

あからさまにがっくりする君。なんでだろ、小さな星はこんなにもおいしいのに。
ころころ。ころころ。小さな星が小さな丸になって口の中をころころり。
明日の朝、きっとまた枕元にひかる小さな星を持って君にあげるんだ。
そうすればさ。君と一緒にこの世界をめいいっぱい駆け回って楽しんで笑えるでしょ。はやく君と色んな競争をして遊びたいんだ。だってずっと寝てるなんてもったいないよ。