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錘(つむ)
2026-06-22 22:54:03
9241文字
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Riddle me ree. -on the wall-
先天的女体化、暴力表現、死にネタ、産卵、近親あるのでGつけていますが描写自体はぬるいと思います
大丈夫そうでしたらよろしくお願いします
男として育てられたジョン♀とその理由を知るリチャード 前編 後編はジョン♀視点
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ジョンはベッドに寝かされていた。ぼんやりとしているのは、気分を落ち着ける薬のせいだろう。眠気に抗うような目をしている。ベッド横に近づくと、椅子が用意されているので座る。先に口を開いたのはジョンだった。
「
……
聞きましたか」
「うん」
「兄上は、もっと前から知ってたんですね」
「うん。でも、弟でも妹でも、俺には同じことじゃないか。なんらかわりはないよ」
嘘をついている。ジョンが生まれてからずっと、そしてついさっきまで真実だったが、これはもう嘘だ。
ジョンは幸いにも嘘に気づかず、目をそらし、泣き出しそうな顔をした。
「こんな身体。知られたら、姉上たちや
……
、いいえ、みんなに差し障ります。婚姻どころじゃなくて、下手をしたらお命まで」
「思い詰めるなよ、ジョン。兄様たちがそんなことさせない。そうだろう?」
ジョンは無理に笑って、堪えるように血の気の薄くなった口元を引き結ぶと、自力で上半身を起こしこちらを向いた。
「父上は、私が望むなら、政務にも関わらないでずっと修道院で暮らしてもよいと」
「しゅ、修道院!? 男ばかりじゃないか、」
慌てると、ジョンは弱々しいけれど笑った。笑ってくれた。
「そこは名も無き修道女として、ですよ。死んだことにするのか、身代わりを立てるのかはわかりませんけど」
それは父王から与えられる恩寵で、穏やかな生を送れるおそらく唯一の道なのだろう。だが、それでは。
「でも、嫌なんだろう」
誘導するような言い方に、自分がいやになる。だがジョンは、自分の意思をはっきりと持っていてくれた。
「そう、ですね。そう。いやです」
口元がほころんだのはジョンの気高さが嬉しくなったからだ。手を伸ばしたかったが、それは堪えた。
「じゃあ、嫌でいいじゃないか。前にも言ったとおり、俺は、おまえこそが王にふさわしいと思うよ」
「
……
今、それをいいますか」
恨みがましく睨まれても、迫力がないので可愛いとしか思えない。
「疲れただろう。母上も休むように言っていた。横になるといい」
ジョンはおとなしく身を横たえ直した。
「眠るまで、いてください。
……
だめ、ですか」
「目が覚めるまでいる。だから、おやすみ」
ジョンは素直に目を閉じて、すぐ、寝息に変わった。
目覚めるまで待っているつもりだったが、ほどなくして母の侍女に声をかけられた。要は出て行けということであるが、こちらも約束をしたのだ。床の脇ではうるさいだろうから、戸口に移動して話を続ける。
「だが、目を覚ますまでいると約束したんだ! 悪いな、居座らせてもらう」
「困ります、ジョン様にはお目覚めになったら伝えておきますから
……
」
衣擦れの音にそちらを向くと、寝間着姿のジョンがベッドから抜け出していた。
「もう、大丈夫です。約束は守ってもらいましたから。兄上、また明日」
「あ、ああ! また明日な!」
大人のような笑みを浮かべて、妹は手を振った。
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