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大学芋
2026-05-31 02:40:14
3709文字
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待つうちが花
物事はあれこれ想像して待っている間が楽しいものであるということ
原藤のワンドロのお題の苺を見て
空の境界がインプットされ、ただただ冷凍庫に苺の高級アイスをいれたくなって書いた産物。短篇集に入らないとおもうのでこっちに置いとく。
そもそもくっ付く事を想定してないでワンドロにいれなかったけど、人によってはこれは原藤なのか?
わからんわからん人間の恋愛感情に対してわからん。読み手の人達に任す
今日のイメージ曲は orangestar 回る空うさぎ
傷跡の話
https://privatter.me/page/6a2ec81f461b3
雪の話
https://privatter.me/page/6a4a1d77268bd?p=2#contents
魔法の話
https://privatter.me/page/6a5cc8f958951
誘う話
https://privatter.me/page/6a65efb90ae12
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「平助はいるぞ」
ノックをしてから入れば、隅のベッドの上で薄いタオルケットをかぶりながら楽立膝をしているボロボロの衣類の状態の藤堂がそこにいた。よく見れば手には刃こぼれがひどい上総介兼重を右手に抱え、義手と義足があった所は、今は何もない。
原田が入るまで寝ていたのだろう、薄っすら目がこちらに向いてるが、少し憂鬱そうな顔でこちらを見つめていた。
起きていたらきっともう少し嫌悪感がにじみ出ていた事だろう。
「何しに来たんです」
いつも声とは違い、湖に氷が張ったような冷たさが肌に刺さる。
ただ原田にとってはいつもの事で、たまたま不機嫌な時に来てしまったのだろうと気にせずに藤堂の部屋にある冷凍庫を開けた。
「ただの物資補充だよ、お前また水だけで済ましただろ、マスターや食堂のキッチンのサーヴァント連中が心配してたぞ」
「そもそもサーヴァントの身で、休んでいる状態であるなら食料なんて食べる必要なんてないだろ、魔力消費も元々してないんだ、大体そんな事してくれなくても、後で自分で買いにいけれる、僕にかまけてないでマスターの警護や他の所へいけばいい」
「俺がやりたいからやってんだ、大体今のお前は義手も義足もメンテナンスで預けてるだろうが。もうちょっと他人を頼れアホンダラ」
無駄かもしれないなと思いながらも、持ち込んだ中にレトルトの卵がゆや、少量の紙パックの野菜のスムージーを2、3個入れていく。食べない時は原田が部屋に寄って自身で食べる為、遠慮なく堂々と置いていく。未だに一度も食べてはくれてないが、それはそれで寂しいさを感じつつも根気強くいれつづけていた。
「うっさいうっさいうっさい、もう頼ってるし、これ以上頼るとこなんてない!! 大体何に頼れって言うんだ
……
何もかも
…………………
ぁ
………
違う違う違う違う僕は
………
僕は、元から
……
」
冷蔵庫を叩き閉め、藤堂の側へ駆け寄り手で目を覆い、藤堂の右肩に手を添える。
「大丈夫だ、わかってる、ゆっくり息を吸え」
これは自分が悪い、機嫌が悪いと分かっていながらいつもの調子で話しかけてしまった。今日は本当に機嫌が悪い時だった。藤堂の呼吸が整うまで視覚を抑える。
藤堂の第二再臨はマガツヒノカミの影響が大きく、特に目に関しては余計なものを拾いやすいらしい。よく周りを見ているからなのか、それとも原田が見えない別の何かが見えているのか、原田にはわからないが、視覚を閉じてしまえば多少なりとも落ち着く事が分かってきた。肩に手を添えたのは、一度感情の限界を超えて宝具を使用しようとしたからで、同時に安全の為にも上総介兼重をいつでも手から離せれるようにした対策でもあった。
呼吸がどんどん落ち着いてきている。もうだいじょうぶと視覚を遮断していた手を払いのけ、上総介兼重を側に置き、タオルケットをより一段深く藤堂はかぶる。これ以上衝動に身を任せないためだろう。まるでミノムシみたいだと感じながら、補給物資を入れるのを再開する。
水は飲んでいるのは確認済みなため、今回は新たに五百mlのペットボトルの麦茶を二本用意し置いておく、そういえばとおもい、あまり刺激をしないようにゆっくり話しかけた。
「平助、苺味のクルスピーサンドのアイスクリームたべるか?」
「
………
いらない、そもそもなんで苺」
お、間が空くってことは興味はあるんだなと思いつつ、食べやすいように高級感のある紙の包装を開け、冷凍庫の中へアイスを入れていく。
「地下農場の苺が思った以上に大豊作をしちまったからってカルデアが今苺フェア真っ最中になってんだよ。
それに、苺は先見の明って花言葉があるらしいぜ、あと妙にとげとげしい所もあったなっとおもってな
まぁ一番の理由はお前がチョコアイスが好きだからだけど」
「不敬、聞かなければよかった、もういい。マスターや近藤さんと永倉さんと山南先生に明日一日マイルームには来ないでくださいと連絡しといてください、僕はもう寝ます」
あいよとアイスが包装されていた箱を容赦なく潰し、ゴミ箱へ入れる。どれも片手で開けやすいものを選んではいるし、片手用に物を開ける備品が置いてあるのでしばらくは大丈夫だろうとこの場を離れる。
「また明後日な平助」
「とっとと帰れアホンダラ」
原田は笑いながら扉を閉じる。藤堂はリモコンで鍵をかけ瞼を閉じたのであった。
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