サブさぶれ
2026-05-09 17:25:24
14364文字
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原作軸③

原作軸のSS・短編置き場③です。


はじめてのキス


 はじめて交わしたキスは、固かった。
 お互い緊張しすぎて、力みすぎたせいだった。
 金ぴかの瞳には「なんか思ってたのと違う」って書いてあった。私の目にも同じ言葉が浮かんでたと思う。
 意識しすぎるとよくないねって確認して臨んだ二回目も、固かった。力を抜いてリラックスしてって意識しちゃったのが逆効果だったみたい。

「このままずっと、永遠にギュッてキスしかできねかったらどうしよ」

 きみがぽつりと言った。少し厚くて、とても柔らかそうに見えるのに、まだ固さしか知らない唇。

「どうしよっか」

 見つめながらきみの小指を握る。悩んでる風な声を出したけど、本音を言うとまだ、あと一回くらいは緊張したままの慣れない同士のキスでもいいかなって考えてた。もう少しだけ、いっぱいドキドキしあってる今を楽しんでたかった。