Skorca
2026-04-26 19:29:20
6212文字
Public
 

語彙トレ2026(3月前半)

Blueskyで参加させていただいている語彙トレ2026の投稿作3月前半まとめです。
前半は皆勤賞でした。

語彙トレの詳細については主催のKiri様の記事をご覧ください。
創作365日語彙トレーニングことはじめ

カクヨム小説家になろうにて公開中の下記作品の世界観で好きに書き綴っています。

禁書屋の常連客
遺形の承継者
親愛なる我が従弟殿 ~遺形の承継者 番外編~
ある空隙についての物語

最終ページに各話の登場キャラクターと関連作品の一覧があります。


爛漫(3/3)

 皇族の個性は、神の無数にある意識のいずれが共有されるかで決定するという。物心つかぬうちから神の意思が流れ込んでくるのだから、当然の帰結だろう。
 氷の皇女とも称される自分は確かに、外見も意識も硬質なものがあるのは自覚していた。神の方の意識が人にも物にも興味が薄く、他者に向ける目が冷淡なのだ。
 対して妹姫は、真逆の特性の意識を共有されたのだろう。彼女はよくよく爛漫たる花々に喩えられた。振り撒く笑みは絢爛で、嫋やかな挙措は周囲の者たちの庇護欲を擽る。常に他者からの注目を欲するようなところがあり、気に入りの両翼を側に侍らせては愛でていた。
 自分には無い趣味だ。


---解説---
 皇女視点で語られるニームの皇族――特に、後に皇帝となる妹について。
 この神の意識と繋がっているという特性のため、皇族は人間による教育や指導を必要としません。社会知識は共有された神の意識から自然に植え付けられていきます。
 加えて実生活は大勢の侍従や宮女によって完璧に補佐されるため、対人スキルというものだけは欠落したまま成長することが殆どです。
 皇女のように皇族以外の人間と個人的な関係性を持とうとすることは極めて異例であり、そもそもそんなものは彼らには不要でした。