Skorca
2026-02-26 00:18:25
4112文字
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語彙トレ2026(1月)

Blueskyで参加させていただいている語彙トレ2026の投稿作1月まとめです。

語彙トレの詳細については主催のKiri様の記事をご覧ください。
創作365日語彙トレーニングことはじめ

カクヨム小説家になろうにて公開中の下記作品の世界観で好きに書き綴っています。

禁書屋の常連客
遺形の承継者
親愛なる我が従弟殿 ~遺形の承継者 番外編~
ある空隙についての物語

最終ページに各話の登場キャラクターと関連作品の一覧があります。

揺曳(1/12)

 一体自分は何をした?
 自問するまでもなく眼下の状況は明白だ。
 自分が今なお組み敷いている肢体は眩しいほどに白い。しかし血など果たして通っているのか疑わしい印象とは裏腹に、仄かに上気し帯びた熱を伝えてくる。
 紗幕によって孤立した空間に、晴れきらぬ霧のごとく揺曳する嗅ぎ慣れない薫りがどのような性質を持つのか、今更ながらルーシは理解した。
「俺の意思など無視か……!?」
 苦悶に顔を歪め、彼は荒い息の合間から声を絞り出す。
 大人しく両腕を抑えつけられたまま見上げてくる相手は、彼の抗議などどこ吹く風でにやりと笑った。
「自我に目覚めたばかりの人形が生意気を言う」


---解説---
 『禁書屋の常連客』ラストの直後に発生した事件。
 片翼を自ら斃したという重大な出来事も吹き飛ぶ何かがルーシの身に起こる……
 相手は『ある空隙についての物語』に登場する皇女ですが、この時点では神とも同一視される皇族としての感覚しか無く、たとえ気に掛ける相手に対してでも、やることが非人道的です。
 あまりのことに敬語が吹っ飛ぶルーシ。