柚子茶
2026-02-14 11:57:10
3664文字
Public 私とリオルシリーズ
 

私とリオルとときどきいとこ 前

リノンのいとこがイッシュに来る回前編。
諸事情で急遽タブンネの里のお手伝いに来たリノン。
ナツユキ先生が忙しそうにしていると思ったら、どうやら診療所の方で緊急事態が起きたらしいです。


 ということがあったのが2時間前のこと。先生がよくわかんない機械(でんき技の暴発から部屋を守るやつらしい)を設置している間に、私とリオルでモココたちをお世話していました。施設の中を案内したり、他のポケモンたちに紹介したり、みんなで遊んでるうちに寝ちゃってモココの静電気で飛び起きたりしていたら、あっという間に時間が経っていました。

「それでリントくんが迎えに来て、今にいたるのです!」
「ん~、お手伝いしてた?」
「しーてーまーしーたー!」
 せっかく経緯を説明してたのに、全然関係ないちゃちゃを入れられてちょっと「おこ」です! いかりのボルテージがあがっちゃいますよ! 私もリオルも頑張ってましたー!
「その子が例のリオル?」
「あ、うん。リオル、この人はリントくん。私のいとこのお兄ちゃん」
「思ったより平気そうだね。顔似てるからかな」
 顔はあんまり関係ないと思うけど、人見知りのリオルが初対面の人相手に普通にしてるのは珍しいかも。と思っていると、リントくんが何かを差し出しました。

 ひとつはシュシュ。もうひとつは、同じ生地で作られたリボン。リボンに付いているこれは、
「これって『やすらぎのすず』?」
「そう。その名の通り心が安らぐ音が鳴る鈴。リオル、怖いと思ったらこれ鳴らしな。落ち着くから。で、この音が鳴ったらリノはちゃんとリオルのこと見てあげなね」
 なんということでしょう、おそろいです。おそろいです!
 私は急いでリオルにリボンを付けてあげました。流石リントくん、世界一可愛いリオルが宇宙一に昇格しました。私も髪をシュシュで束ねておそろいだねって言ったら、すごい勢いで何回もうなずいてくれました。

「はいふたりとも、こっち向いてピース。ん、おっけー」
「写真撮ったの? え? 今送信した?」
「うん、姉さんに自慢した」
 いとこのお姉ちゃん、ジュートちゃんも本当は来る予定だったけど、忙しくって来れなくなったみたいです。……可愛がってもらってる自覚があるから、写真みたらすっごい興奮してイオルブやアーマーガアに怒られるんだろうなと想像がつきます。ジヘッド、じゃないや、サザンドラはヤキモチやいてすねちゃうかも。体はおっきくなっても、心はちっちゃい子のままだし。
 リントくんはこうやってマウント取ってニヤニヤしてるあたり、いい性格してるなぁと思うけど、ここまで来てくれたのは私とリオルのためなので、なんだかんだ優しくて大好きだなと思うのです。

「そういえばリノ」
「なあに?」
「『手持ちブタさん』じゃなくて『手持ち無沙汰』だよ」
…………え」
「姉さんにも教えとこ」
 リオルが鈴を鳴らしてる。ごめんね、ちょっとおさえられないから今だけ許して。
「リントくん、そういうところだぞー!!」

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