トビハネ
2026-01-30 02:16:59
12863文字
Public 納品済み
 

仮面の騎士の『元』英雄譚

コミッションでのご依頼。

銀河の騎士様が様々な形で尊厳終了してしまう四つの短編集。


「ここか

 目の前の巨大な工場を見上げるメタナイト。

 各地を旅する途中、彼はポップスターの郊外にある打ち捨てられたアジトの話を耳にした。
 人の出入りこそ無いが機械の音がするらしく、隠れて危険な物を作っているのかもしれないと不安がる市民の噂を聞いた騎士は、正体を確かめる為にこの施設を訪れていた。

 何らかのエンブレムと思わしき独特の模様が描かれた正面扉に近づくと、鈍い音を立てながら左右に開き、来訪者を出迎える。

(む、セキュリティが機能していないのか?まあ、こちらとしては好都合だが)

 こういう場所では関係者以外の存在は排除されそうなものだがと訝しむも、騎士は勇んでアジトに入った。

(思ったより広いな

 錆び付いた歯車がギシギシと音を立てながら回り続け、ピストンはゆっくりと上下し、パイプの割れ目から煙が漏れ出ている。

(廃工場、か)

 何かを作り出しているという様子も無く、空気を掴むアームの動きに応じるようにただただ虚無を運ぶベルトコンベアを長めながら、騎士は哀愁すら感じていた。

 しばらくアジトを探索すると、廊下の奥にエンブレムの描かれた重厚そうな扉を見つける。

 注意深く近づくと煙と共に扉が開き、そこには沢山の本棚と積み重なった書類に溢れた部屋があった。

(これは調べ甲斐がありそうだ)

 機密情報が見つかるかもしれないと考えて足を踏み入れたその時、突如として非常ベルのような音が鳴り響いた。

「な、何っ!?」

 突然鳴り始めた警報音に驚き、騎士はギャラクシアを構えて辺りを見回す。

「そこかっ!!」

 壁から現れた光線銃の放ったレーザー光線に向かって宝剣を振ると、剣先から飛び出たエネルギー弾が光線を切り裂き、壁ごと機械を破壊する。

「フッ、どうにか凌いだな

 ガシャンと音を立てて落下する光線銃を見て、一瞥する。

「だが、油断は出来ないな。警戒して探索しがびゃびゃびゃびゃあああ~~~っ!!?!」

 マントを翻したメタナイトの背後から突然光線が直撃し、騎士とは思えない程の情けない悲鳴を上げ、手から離れた宝剣が宙を舞って床に落ちる。

(こっ、これはっ!?)

 目の前が眩しいピンク色に点滅し、強烈な攻撃を受けた事を辛うじて理解した。

ニューシャケン。……ハイグレ……マス』

 途切れ途切れの機械的な声が基地内に響くと、メタナイトの全身が徐々に熱を帯びていく。

(何が起きて、ハイグレ、いるんだっ!?今のハイグレ、思考は一体!?)

 メタナイトの脳細胞が徐々にハイグレを強制するハイグレ細胞に置き換えられ、圧倒的支配力を持ったハイグレニューロンが全身のあらゆる部位に向けてハイグレを行うように命令を下す。

(か、身体がハイグレ勝手に脚が開いてハイグレッ♡ハイグレッ♡♡)

 思考の内容がハイグレに染められ、鼠径部に添えた両手を上下させる行為を止められなくなる。

(ここでハイグレッ♡♡屈するハイグレッ♡♡訳には!!ハイグレッ♡♡ハイグレッ♡♡)

 光線のエネルギーによって身に付けているものが徐々に変形し、銀色の仮面が溶けながら顔面に貼り付き、下級戦闘員を思わせる派手なピンク色のマスクに変わっていく。

(ん゛お゛ぉ゛っ♡♡♡)

 マントが突然尻に食い込み、メタナイトの全身をぴっちりと覆う。マントの材質が徐々に変化し、紺色の布地が光沢のある黄色に変わっていく。

(ハッ、ハイグレ!?ハイグレ、ハイグレッ!?)

 最早ハイグレという単語以外で思考が出来なくなると、いつの間にか自身のマントが艶のあるハイレグ水着に変わっている事に気づく。

(ハイハ、ハイグレ!!ハイグレ!!ハイグレ!?)

 斬り捨てようと床に落ちたギャラクシアを拾おうとするが、既に殆どがハイグレ細胞に置き換えられた身体ではハイグレ以外の動作を行う事が出来ず、悔しさに歯を食い縛りながらハイグレを繰り返す。

(ハイグレハイグレ?ハイグレハイグレ?)

 脳細胞のハイグレ細胞への置き換えも進み、ハイグレ以外の物事についての思考が出来なくなり、ハイグレ行為に必要のない身体機能や能力が全てハイグレ能力に置き換えられていく。

「ハイグレ……ん゛ほ゛お゛お゛お゛っ゛!?♡♡♡」

 最後にハイグレに無関係の不要物である『名前』が精液という形で廃棄され、突如として強烈な性的快感の走った騎士は甘美な声を上げながら射精した。

「ハイグレ、ハイグレ、『ハイグレ』ッ♡♡ハイグレッ♡♡ハイグレッ♡♡ん゛ん゛お゛お゛っ♡♡♡ハ゛イ゛グ゛レ゛ッ゛♡゛♡゛♡゛」

 メタナイト否、騎士としての力も誇りもおろか名前すら失った『ハイグレ』は、その心身も脳細胞も信念すらも、全てがハイグレに置き換えられてしまった。

 最早ただの『ハイグレ』となった紫色の球体は、尻にハイレグを食い込ませながら永遠にハイグレ射精を続けるのだった

「ハイグレッ♡♡♡ハイグレッ♡♡♡ハイグレッお゛お゛ぉ゛~゛~゛~゛~゛っ゛♡゛♡゛♡゛」