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okanon
2026-01-09 20:11:17
22984文字
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モスファイ
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黄金の麦穂と共に
モスファイWebオンリー開催ありがとうございます!
普段はイラストのみですが、モファの妄想止まらないしせっかくオンリーあるしということで小説を書いてみました。拙い文章ですが、少しでもお祭りの賑やかしになればと思います。
もしモーディスがクレムノスの孤軍と出会う前にエリュシオンに流れ着き、2人が幼馴染になっていたら。そんなとある永劫回帰ifです。
短いSSが続く短編集もどき形式。
よろしくお願いします。
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3355336回目の永劫回帰。オンパロスにとって変数である開拓者が現れた。彼らの活躍と犠牲により、銀河を巻き込んだ「鉄墓討伐戦」は成功を果たし、オンパロスには新たな黎明が訪れていた。
全ての責務を果たし無名の英雄となったファイノンは、歳月の彼方にある「永遠の一ページ」で待ち望んだ平和な日々を過ごしていた。ようやく芽生えた小さな自我を育てるように、毎日新しいことへの挑戦に勤しんでいたファイノンは、今日はとある人物とのんびり話でもしようと銀河の星々と繋がる星のドームへ足を向けていた。
長い階段を上がりきると、広い円形の広場の中央に佇む、見慣れた赤い装束着た背中を見つけた。ファイノンは自然と上向きになる気分を隠すこともせず、機嫌のいい声で呼びかけた。
「やあ、モーディス!やっぱりここにいたね。僕のモーディス百科事典は、まだまだ現役みたいだ」
「貴様のその羽のように軽い口も、まだまだ現役のようだな」
モーディスの返事に肩を竦めたファイノンは、そのまま気にせず彼の隣に並び立った。
「
……
ここでのんびりしていていいのか?最近は何かと走り回っていただろう」
「今日は一日予定を空けたんだ。たまには誰かとのんびり会話を楽しむのもいいかなって。
……
これはヒアンシーに勧められたんだけどね」
照れたように頬をかいた彼はモーディスから目を逸らし、目の前に広がる銀河の空へと目を向けた。
「
……
そういえば、いつの輪廻だったか分からないけど、似たようなことをした輪廻があったね。その時は君が僕を探しに来ていて、僕はヒアンシーが勧めたキメラ達と一緒に遊んでいて
……
」
「ああ、覚えている」
そうモーディスが言うと、ファイノンは驚いたように振り向いた。自分が永劫回帰中の記憶が朧気になっているから、彼がその時のことを忘れていても仕方ないと思っていたのだ。
「本当に?」
「その時の俺は、他にない特殊な運命を辿っていたからな。
……
エリュシオンに流れ着き、お前と共にエリュシオンで育った」
「
……
ふふ、そっか。覚えていてくれたんだね。実は、今日君のところに来たのも、その時のことを少し思い出したからなんだ」
一歩前に出たファイノンは振り向き、幼少期の頃と変わらない、楽しくて堪らないと言った笑顔でモーディスを見つめた。
「モーディス、久しぶりにエリュシオンの料理を作ってくれよ。今度は黄金裔達だけじゃなく、エリュシオンの皆にも食べてもらおう!」
星々の輝きを背にそう話すファイノンの姿が、モーディスの目には、この世の何よりも美しく、そして愛おしく見えた。
「
……
あぁ、そうだな。あの時の料理は黄金裔達からの評判も良かった」
「きっとみんな喜ぶよ!そうと決まれば、まずは食料の調達からだね
……
」
料理を振る舞う計画をさっそく始めたファイノンの元に、モーディスがゆっくりと近づく。
「ねえ、モーディスはどう思
……
う
……
」
意見を聞こうと顔を上げたファイノンを、不意にモーディスの影が覆う。気がついた時には唇が触れ合い、目の前には美しいモーディスの顔があった。温もりは次の瞬間には離れ、寂しさを残らせる。キスをされたとようやく理解した瞬間、ファイノンは頬から耳の先まで真っ赤に火照らせた。
「な、な、突然何を
……
!」
「突然じゃない。ずっと、こうしたいと思っていた。
……
お前はどうなんだ、カスライナ」
その行動が衝動的だったのか、モーディスも珍しく顔を少し赤くしていた。それでもファイノンを真っ直ぐ見つめ、その答えを待っている。この長い長い輪廻の中で、一体自分達は、何度互いにこの想いを抱いていたのだろうか。何も背負わなくていい穏やかな世界で、二人は、ようやく伝えられる。
「
……
僕もだよ、メデイモス」
微笑み合った二人は、星々に見守られながら、もう一度口付けを交わした。
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