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okanon
2026-01-09 20:11:17
22984文字
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モスファイ
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黄金の麦穂と共に
モスファイWebオンリー開催ありがとうございます!
普段はイラストのみですが、モファの妄想止まらないしせっかくオンリーあるしということで小説を書いてみました。拙い文章ですが、少しでもお祭りの賑やかしになればと思います。
もしモーディスがクレムノスの孤軍と出会う前にエリュシオンに流れ着き、2人が幼馴染になっていたら。そんなとある永劫回帰ifです。
短いSSが続く短編集もどき形式。
よろしくお願いします。
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——
物心ついた時には既に戦いに身を投じていた。泥のような川に膝下まで浸かり、次々と押し寄せる化け物に拳をふるっていた。
襲い来る死に抗い続け、必死に生にしがみつき、生死の狭間を走り続けた。一歩ずつ前へ、行く場所もないのに進み続け、ただひたすら孤独と戦う
——
そして、一人歩み続けた先で、彼は、黄金に輝く麦畑を見た。
「キュレネー?
……
はぁ、参った。もう降参だよ」
柔らかい風に揺られる白髪と独特な虹彩の青い瞳を持つ少年は、困ったように呟き辺りを見回した。彼が探しているような人の姿は、どこにも見当たらない。
「やっぱり彼女はかくれんぼの名人だね。全然見つからないや」
穏やかに時が流れ麦穂が揺れるエリュシオンの地で、少年
——
カスライナは今日も幼馴染の少女、キュレネと村を駆け回っていた。
畑の手伝いも勉強も終わり、そろそろ一日の終わりが見えてきた頃
……
ここまで探して笑い声すら聞こえてこないとなると、彼女は隠れながら昼寝でもしているかもしれない。夕暮れには家に帰らなければならないのだから急いで見つけなければと、カスライナは歩く足を早めた。
木々がざわめく中、秘密の抜け道の近くを通った時、ふと嗅ぎなれない異臭がカスライナの鼻を掠めた。思わず顔を顰めてしまうその匂いに混じる、血の匂い。
「
……
!もしかして、誰か怪我をしてる
……
!?」
思わず駆け出したカスライナが草木を掻き分け進むと、太陽光を反射させて煌めく、小麦色の髪が視界に映りこんだ。慌てて駆け寄った彼は、その惨状に息を呑む。
「酷い怪我だ
……
君、だ、大丈夫!?」
そこに倒れていたのは自分と同じ歳頃に見える少年だった。育ちきっていない細い体からは黄金の血が流れ、ボロボロの衣服がその血を吸っている。何度カスライナが呼びかけ、肩を揺らしても何も反応がない。カスライナは目の前の光景に頭が真っ白になりながらも、汚れることも厭わず少年を背負い、村の方へと駆け出した。
——
クレムノスの王により捨てられた赤子、メデイモス。彼は稀有な運命の悪戯によって、ステュクスの川を越えエリュシオンへと流れ着いた。
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