🍀プク▶交流sample

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「そこをどけ」
「今は駄目だ」

ピリ、とした空気が流れるこの場所はエオス事務所が経営する施設の中。エオス選手が集まるこの施設でとある扉の前に立ち塞がり両手を広げ通さないと言わんばかりに真っ直ぐとカゲを見つめ返すのはプクだった。

「お願い、マギアが落ち着くまでもう少し待ってほしいんだ」
「お前の言葉を信用しろというのか?マギアに何を吹き込んだ」
「ちょっと、吹き込んだだなんて人聞きの悪い言い方だな。プクはマギアを助けたいだけだよ」
「部外者が軽々しく彼女の名を口にするな」

オウジが横から口論するとカゲはぎろりと蛙の目で睨み付ける。オウジ、とプクは自分に任せるよう促すとオウジは黙り込む。
そして落ち着いた声の調子で慎重に言葉を選びながら話を続ける。

「僕らはあなた達の敵じゃないよ。マギアは今トレーナーからの虐待で精神的に参ってる。今は休ませるべきだ」
そもそも何故此処にいる。俺は救助隊とやらを認めたわけではない」
「うん分かってるよ。信用してもらうよう行動するのも僕ら救助隊だから」

救助隊が事務所には内密で施設内に出入りし何かしら水面下で動いている事や、その動きに加担する選手達もカゲは知っている。
逃亡したホムラが急にFLB救助隊と帰還しこの最悪な現状を変えると意気込んでいるようだが。カゲと同じく未だ信用出来ないポケモン達も存在している。

カゲはただでさえトレーナーから虐待を受けているマギアに何か良からぬ事をこの者達に吹き込まれているのではないかと警戒しプクを攻めた。しかし彼女は両手を下げ敵意は無いことを意思表示し続け瞳も揺るがなかった。

「あなたがマギアを守りたい気持ちは受け取ってる上でどうか分かってほしい。大切な人に見られる事がどんなに苦しい事か」
………

プクの発言にほんの一瞬カゲは揺らぐ。
彼女はどんなに敵意を向けられても、どんなに不利な状況でもその目を逸らさないのか。

10分此処で待つ。少しでも異変を感じたらこの扉を壊す」
「!ありがとう、カゲ」
「マギアは女の子なんだよ?10分で心の整頓出来るわけないじゃないか」
「む……か、彼女はそんなにやわではない」
君、女性の気持ちが分からない奴ってよく言われない?」
………さっさと行け」

ジト目オウジの発言が図星だったのかこめかみをピクリとさせ息詰まりながらも冷静を保とうと冷たく言い放つカゲに、プクは大丈夫だよ。行ってくるねとにこりと笑った。
そしてオウジとカゲに見張りを任せプクは傷付いたマギアを宥めるため部屋の中へと入っていった。







++++++++++

「すまなかった」
「ちょっと恥ずかしいから止めてもらえる!?」
(ど土下座で謝られたのはじめて……

エオス事務所の運営達にばれないようリグの提供から会議や居候として利用していた地下設備のど真ん中で綺麗に頭を下げ土下座をするカゲにマギアが怒る。これがカゲなりの謝罪の意なのだろうか。

「あの、顔を上げてくれないかなカゲがそんなに謝る事無いから
俺はあの時、マギアを守る為だったとはいえお前を強く攻めた。外部の者達を信用する事が出来なかった。だが、プク。お前は俺を攻めなかった。マギアを助けてくれた。……俺には、」
「いつになくめちゃくちゃ喋るじゃないの
「カゲ」

呆れているのか照れているのか溜息をつくマギアに笑いながらプクはカゲへ手を伸ばす。

「一緒にこの状況を覆していこう。みんなを助けるためにも」
……ああ」