roku
2025-10-02 12:03:00
8613文字
Public 松エジ
 

秋🍁の【松エジ】

Xで見かけた推しカプBINGOです!

https://x.com/BLsommelier_801/status/1970790311040561307?t=a1phCteq3HJUUR1pk36KUg&s=19

秋が終わるまでに書けるところまで

・秋スイーツ巡り&食べ歩きデートで味覚狩り
・肌寒い夜 体温分け合う密着セッ
・読書中うたた寝してる彼にキス
・美術館デート→紅葉を見にドライブデート
・焼き芋はんぶんこ
・お月見しながら夜のお散歩&寒がる彼にカーディガンをかける


《月見しながら夜のお散歩》&《寒がる彼にカーディガンをかける》

どこの誰に聞いたのか、「今日って中秋の名月らしいですよ」と伝えてきたのは後輩である沢北。「知ってる」と答えれば「じゃあ団子買いました?」と小首を傾げて覗き込んでくる。
「月見すんのか?」
「当たり前じゃいですか!花見と月見は得点高いんで!」
「得点てそりゃ花札の話だろ」
ここ最近自由時間に深津と一之倉が勝負しているからか、興味を持った沢北が教えてください!と、なぜか当人たちではなく松本のもとへやってきた。断る理由のない松本はルールを教えてやった。
それはさておき、どこで月を見るのかと訊ねれば、「考えてなかったっす!でも外に出れば見れるんじゃないっすか?」と何とも適当な答えが返ってきた。
「外出許可「それはもらってるんで大丈夫っす!」
沢北は子どもさながら得意気に笑った。そこまでして月が見たいのかと半ば呆れはしたものの、松本は椅子の背もたれに掛けっぱなしのウィンドブレーカーを手に取り沢北と一緒に部屋を出た。

「月とかゆっくり見たことねーっす」
「まぁわざわざ見ねぇよな」
澄んだ空を見上げた沢北は浮かぶ月の形が未完成であることに気づいた。
「あれ?満月じゃない?」
「そうか?」
隣で同じように見上げた松本の目にはまん丸に映り首を傾げている。
「ほらよく見てくださいよ!」
「ん?言われりゃ欠けてる気もするけどまぁどっちでもよくねぇか?」
……松本さんってそういうとこありますよね」
沢北が呆れたようにこぼした深い溜息は、風情の欠片もないと言いたげだった。
「何だよ。お前だって得点がどうのって言ってなかったか?」
「言いました!言いましたけどそれはっ!」
何かを言いかけた沢北は慌てて口を両手で塞ぐ。松本が「それは?」と空から沢北へ視線を移せばその瞳が泳いだ。
「何でもないっす!」
「そうか。残念だな」
「え?」
「最近覚えた花札にかこつけてデートに誘ってくれたと思ったんだがな」
「ちょえ、あな、……なんで?」
見透かされていた事実に目を丸くし困惑する。
「違ったか?」
松本の口元がフッと緩んだ。
「ち……、違わないっすよ!もう!」
ははっと声を出して笑った松本が思わず口にした“可愛い”という単語は沢北の意に沿わないものだった。だから少し意地悪しようと「可愛いオレとデートできて嬉しいでしょ?」と松本の腕に絡みつき、腰を折り曲げ上目遣いで覗き込んだ。顔を赤くしてあたふたする松本見たさだった。
……どうなっても知らねぇぞ」
沢北の耳に届きその言葉を理解する頃には、すでにふたりの間に距離はなくなっていた。
松本、さん……⁉」
「冷えて来たから帰るぞ」
肩に掛けられたウィンドブレーカーからふんわりと香る松本の匂い。沢北の心臓はドクドクと激しく血液を送り出し体温を上げていく。触れそうで触れない距離で並んで歩く帰り道。もはや満月かどうかはどうでもよかった。

後に沢北はこの日のことを「月見でこいこいしたらカスで蹴られました」と仲間に語り、「カスとは随分だな」と偶然話を聞いていた松本に逃がしてもらえなくなった。



あとがき
テーマ『寒がる彼にカーディガンをかける』と『お月見しながら夜のお散歩』をまとめてひとつに
(といいながらカーディガンではないし、寒がってないし)