さつま
2025-07-08 19:42:23
6148文字
Public 🔥🟧
 

【こばなし】🔥🟧

みじかいの。説明とか入り交じる。
同じ世界観を、時間だけトリップして転々とし、🔥くんを救った世界最強の女。それって年代だけ見れば、だいぶ年上ってこと。



ふう、と息を吐き出せば白く登る吐息。着込んではいるが、長い時間外にいればそりゃ末端まで冷えることもある。早く温かな風呂にでも入りたい。そう思って冷えきった手を揉みつつ、温かなお湯に思いを馳せていれば、目の前に小さな袋が差し出された。

「ん、やるよ」

「何これ」

「肉まん」

体温の高い彼は、実に薄着だった。薄めの上着に学ラン、そしてマフラー。若さを差し引いても薄着すぎる。これで風邪を引かないのだから、少し羨ましい。
そんなことを思いつつ手を出せば、乗せられる温かな肉まんの入った袋。感覚の少なくなった手がちりちりと熱を感じて、よりそれを求めて肉まんを包むように覆った。

「あったかい」

「だろ?」

二カッと笑う少年の可愛さに、心だけでなく体も温かくなったような気がする。この子だけでなく、兄弟たちの笑顔はみんなあたたかいのだ。

「でも、冷める前に食えよ」

「あはは、それはそうだね」

偶然であった帰り道。彼が二つ肉まんを持っていたのだって、本来なら二つともその胃袋に収まっていたはずだ。ありがたくも分けてもらい、かぶりついたその美味さに強ばっていた頬も緩むってもんだ。

「おいしい、本当にありがとう、エース」

「どーいたしまして」

肉まんを頬張り膨らんだそばかすの可愛さに、目尻も溶けてしまうのは仕方ない。いい義弟を持って幸せだなぁ。


―――


「馬鹿だなエース。そういう時は手を繋いでやったらいいじゃねェか」
……!!?天才だなサボ!!!」
(まぁ、どうせ可愛い弟に手を握られた、くらいにしか思われないんだろうな)