さつま
2025-07-08 19:42:23
6148文字
Public 🔥🟧
 

【こばなし】🔥🟧

みじかいの。説明とか入り交じる。
同じ世界観を、時間だけトリップして転々とし、🔥くんを救った世界最強の女。それって年代だけ見れば、だいぶ年上ってこと。



スペード海賊団時代、よく何かを探すようにキョロキョロとするエースに、「何か探しているのか?」と聞いたことがある。
まぁ海賊だし、金目のものが無いか目を付けるというのはあるとは言うが、ウチは無闇矢鱈と略奪はしないし、こいつのはそれは違うとわかっていた。だから聞いたのだ。

……人を探してるんだ」

少しだけ視線をさ迷わせた後、ぽつりと呟かれたエースの言葉に、おれは「ほう」と興味を含めて相槌を返す。
昔話を、特に弟の話をやたらと聞かされる。その弟の出航にはまだ早い、であれば他に誰が?

「姉……みてェな奴?」

疑問形かよ。しかし、これをいい機会とばかりに、ベラベラと姉と呼んだ女のことを話し始めたエースに、しまったと思った。当然のように弟の話もしてくる。何回も聞いた話もしてくる。くそっ、つつかなければよかったか。
とは言え、こいつとの付き合いは短く無いもんで、姉という女の話をする際の雰囲気が、大好きなルフィの話をする時と微妙に違うことに気付く。

「余程いい女なんだな、その姉とやらは」

「は?止めとけ止めとけ……あんなゴリラみてェな女」

……呆れるようなジト目、に見えるが牽制のそれだ。なるほどね、姉と呼んだ際の疑問形の理由はそこか。しかも本人は気付いて無いとみる。
これは余計なことはせず、大人しく我らが船長の探し人を見つける手伝いをしてあげた方がよさそうだ。

「おいデュース!聞いてんのか!」

「聞いてる聞いてる」

多少投げやりに返事を返したことで、拗ねたエース。


そんな彼は、あれから数年を得て見付けた想い人の隣で、見えない尻尾をブンブンと振っている。探し人であった彼女の記憶が無いのは残念だが、この広い世界の中、再会できたことは奇跡だろう。
大きな船の上。末永くこの幸せな時間が続けばいいと、おれは笑い合う二人の姿を見ながら願うとした。