【#深淵覗きの断章】夕闇の裁きと宵闇の策謀

アレフ=レーシュ編、第2作。
闇の破片の影響により、ガーベラとネモフィラの中では鮮明な『王の記憶』が蘇りつつあった。
そして、謎の星の子『イジー』の投影キューブを得た事で、二人の残り火は大精霊たちの陰謀を知る事に……

⚠原作の諸要素に対する独自解釈・捏造・オリジナル設定あり⚠
※戦闘・流血描写を含みます。

Fanmade by チーバオ(QiBao)
#sky創作 #sky二次創作


「ネモ……キミは追想の景色に、蘇る王の思い出に、恐怖してるかい?」
「正直に言えば、まあ……すげー怖えさ。『オレのもの』として馴染んでいく事も含めてな」
……私もね、とても怖いんだ」
 恐れ知らずの『深淵覗き』って呼ばれる、私でも。



 私はネモとは違い、王の思い出が少しずつ蘇っても、『王の片割れたる自覚』がないままだ。
「この類の祝福を授かって、我が予想と異なる姿に変身する子は、滅多に居ない」
「それが、貴公の望む『形』なのだな。実に強固なものだ」
 あの時の“王の影”の言葉の意味を、漸く理解した。

 何があっても、私はわたしのまま。
 『王たる可能性』或いは『王に至る運命』という檻に囚われることのない、『残り火』の中で最も自由で異質な存在。

 ならば、そんな私の役目は何だ?
 私たちの根源王の思い出や業に震えながら、かの山より降る闇の破片に挑むネモを、どうすれば守ってやれるのだろう?



「王の影の祝福で獣の『形』を得た私は不変だ。変化するキミとは違う」
……
「『王の片割れ』になっていくキミの代わりに、キミの恐怖を……王が蒔いた『呪い』を受け止められぬ事が、恐ろしい」
「オレは、お前がガーベラで無くなる方が嫌だぜ」
「ネモ……
「大丈夫。王の思い出が……アイツの何もかもが溶け込んで馴染んだとしても、オレはオレだぜ。『ネモフィラ』以外の何者でもねえ」
「うん」
「だからいつも通り、オレを『ネモ』って呼んでくれ。そして、お前はお前らしく居てくれ。そうすりゃ、何があろうと、オレは立ち向かえる」