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万丈
2025-04-19 00:45:02
9125文字
Public
小説
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雷帝インドラの半生
【AI生成】【二次創作】【天空戦記シュラト】
小説版シュラトのインドラ様のお話。
1~5章(本編)
6章(シヴァ視点)
7章(ミトラ視点)
コメ欄に後書きアリ。
🔄2025/06/04
前の話→
天空の光、北の影
次の話→
破壊神の影
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第七章:幻帝の憂慮
ミトラの視点
私は幻帝ミトラ。
十二羅帝の一人であり、智謀を以て天空界を守護する「静」の化身と呼ばれる。
幻術と策謀で敵を翻弄し、知略では誰にも劣らぬ。
一方、私の友、雷帝インドラは「動」の化身だ。
雷鳴の如く戦場を駆け抜け、武力では私を凌駕する。
十二羅帝の頂点を争う私たちは、互いの実力を認め合い、深い信頼で結ばれていた。
ある時、インドラが破壊神シヴァの世話役として故郷へ呼び戻されることになった。
私の心に冷たい予感が生まれた。
インドラが旅立つ前、私は警告した。
「インドラ、ルドラの新しい王について情報が少なすぎる。決して油断するなよ」
彼は笑い、肩を叩いた。
「心配するな。私はルドラの民を守り、王にお仕えするだけだ。シヴァ様がどんな方でも私の使命は変わらない」
その純粋さがインドラの強さであり、弱さだった。
私は冷静に答えた。
「お前はあまりに純粋だ。シヴァは神だ。人間の理を超えた存在だ」
だが、彼は穏やかに言い切った。
「それでも、私の王だ」
私は言葉を飲み込み、彼の背中を見送った。
天空殿とカーンダヴァは遠く、容易に会えぬ距離だ。
私は彼の無事を祈りながら、任務に身を投じた。
---
数年後、任務の合間にカーンダヴァを訪れた。
インドラは変わっていた。
二十歳を過ぎた彼は、長い黒髪を背に流し、灰色の瞳に疲弊の影を宿していた。
訓練場での彼は、雷帝としての威厳を保ち、ルドラの民から英雄として慕われていた。
かつて、十二羅帝最強と謳われた頃と変わらぬ様子で民を指導し、子供たちの憧れの的だった。
「ミトラ、久しぶりだな。お前の幻術はますます冴えていると聞いたぞ」
彼は笑った。
私は静かに答えた。
「インドラ、お前の武力も相変わらずだな。だが
……
少し疲れているように見えるぞ」
彼は笑顔でごまかし、「シヴァ様に仕えるのは容易ではないさ」とだけ言った。
その夜、酒を酌み交わした。
インドラはシヴァについて多くを語らなかった。
だが、彼の言葉には、シヴァへの深い忠義と、諦めのような感情が滲んでいた。
「あの方は孤独だ。私の役目は、その孤独を少しでも和らげることだ」
彼は言った。
私は眉をひそめた。
「インドラ、お前は自分を犠牲にしすぎていないか?シヴァは神だ。人間の心で理解できる存在ではないぞ」
彼は静かに答えた。
「ミトラ、お前にはわからないかもしれない。だが、シヴァ様は私の王だ。私は臣下として、命を捧げる覚悟がある」
その言葉に、私は反論できなかった。
彼の忠義は、私の智謀では測りきれなかった。
年月が過ぎ、インドラの変化はさらに顕著になった。
彼は依然として雷帝としての力を失っていなかった。
だが、シヴァの黒の光流が彼の精神を侵していることを見抜いた。
彼の光流は、かつての純粋な白に、黒の影が混じるようになっていた。
私は彼に問いただした。
「インドラ、シヴァはお前を潰そうとしているのではないか?」
彼は一瞬目を伏せ、こう答えた。
「あの方は試しているだけだ。私が臣下として相応しいかどうか。
……
大丈夫、私は耐えられる」
その言葉は、彼自身を励ます呪文のようだった。
私は心の中で呪った。
シヴァはインドラを縛り、彼の魂を蝕んでいる。
---
インドラが二十七歳のとき、カーンダヴァで悲劇が起きた。
シヴァが黒の光流を暴走させ、ルドラの民を滅ぼした。
私は天空殿でその報せを受け、慟哭した。
インドラが自らの手で民を殺したと知ったとき、私の心は凍りついた。
カーンダヴァは遠く、駆けつけることは不可能だった。
私はインドラの苦しみを想像し、ただ彼の身を案じることしかできなかった。
彼がどのような状態にあるのか、何を失ったのか、知る術はなかった。
シヴァの影に飲み込まれた友を、私は遠くから想うばかりだった。
インドラの光が消えたかもしれないと恐れながら、ただ彼の無事を祈る。
私の智謀は、友を救う力を持たない。
私の心は、終わらない憂慮に囚われている。
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