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豆炭々炬燵
8113文字
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ジャンルごった煮
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【花攫い】人外×人間詰め合わせ【其の参】
Xでお見かけした素敵設定に多大なるインスピレーションを受けております。
ジャンル別人外×人間で統一、ノリと勢いでどうぞ。
※クロスオーバーものでは御座いません※
長月 菊→繰繰れ!コックリさん・コクこひ
神無月 彼岸花→深夜廻・深夜廻山の神×ユイ
霜月 紅葉→スマイルプリキュア!・アカやよ
師走 椿→令和のダラさん・ダラ日
???月 プルメリア→モアナと伝説の海2・マウモア前提のタマモア
前の季節→
https://privatter.me/page/67d2b3e5a2fc1
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【アカやよ】赤い手
11月 紅葉 攫われる人→黄瀬やよい
はらりはらり舞い染める赤い世界の一枚を拾い上げ親指と人差し指の間でくるくる回す。
黄色から赤色に移ろう色彩の縁をなぞり漠然とされど淡い似通った雰囲気に思いを馳せる。
やよいの手のひらに収まる紅葉の小さな手。微風に容易く攫われてしまう小さな手に彼の赤く大きな面影を瞼裏に描いた。全てを燃やすような真っ赤で見上げるほど高く力強い姿、髪を揺らして紅葉散らす風の音に低く呆れ返った声が聞こえた気がした。
朝日と夕日が交わった柔く優しい閉ざされた箱庭。不思議と恐怖に苛まれ怯えない自分自身をくすりと笑い、閉じていた瞼を開け振り返る。分かり切っていた面持ちで出迎えれば、懐かしい姿で些か面倒くさそうに後頭部をガシガシ掻いているアカオーニがやよいの黄金の瞳に映り込む。
緩く弧を描いた三日月の船を隠し切れないのを分かった上で紅葉で隠すやよいにアカオーニが鼻で息を吐いた。
「随分余裕そうオニね」
「だって見つけてくれるって信じてた。だから全然怖くなかったよ」
ずっと寄り添う赤にあなたを重ね心細くなんかなかった、なんて目元に朱を仄かに走らせるやよいは、ついぞ芽吹き始めている心を胸の内に秘め言の葉に綴ることは無かった。
「でも、珍しいね。その姿にもなれたんだ」
「元の姿じゃ不便だっただけオニ。お前がそもそも迷子にならなければ、しなくて済んだオニ」
「ご、ごめんなさいっ」
浮ついていた気持ちが一変、申し訳なさでやよいの顔から血の気が引き深々頭を下げた。足元一面染め上げる赤い絨毯を踏み締め近付く音と気配。プレッシャーに耐え切れず硬く目を瞑っていたやよいの耳に歩み寄る足音がすぐ目の前まで来て、立ち止まった。
やよいが意を決して恐々と目を開けるのに合わせ顔を上げれば、鋭い牙が覗く口端の片方を上げ眦を緩めているアカオーニと目が合う。
「無事で良かったオニ。それとこんな紛い物じゃなくて今度はオレ様の手を取るオニよ」
無意識で握りしめていた紅葉を興味薄に取り上げ赤い世界に返す大きな手に本来の小さな手を見た。
何も持っていないやよいの手を掴むアカオーニの手。安堵感誘う手をそっと握り返せば、それに合わせ握り返してくれる手に心が小さく跳ねる。
柔く小さな手を握り潰さないよう加減する大きさの違い過ぎる紅葉にどうかどうか熱が伝わりませんように。と、やよいは睫毛の影を伸ばし波打ちそうになる口元を引き結ぶ。
つと空いているもう片方の手を緩く握りしめ胸元に当てしずしず歩くやよいを見下ろすアカオーニの視線は何か言いたげに空を少しばかし泳ぎ、隣の銀杏にバレぬよう元から赤い頬を微かに赤らめた。
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