Privatter+
Font
Serif
Sans Serif
Color
Light
Dark
auto
Font size
Large
Medium
Small
Language
Japanese
English
Sign in with Google
Sign in with ID and password
Account ID
Password
Sign in
Forgot password?
Create account
すなつき
2024-12-07 10:23:03
18315文字
Public
Clear cache
ライアキbioパロ まとめ
Xへ投下中のbioパロまとめです。
全て格納済み
簡単な設定
街ひとつ飲み込んだホロウの中に溢れていたのはエーテルにより侵蝕されたエーテリアス……ではなく、ゾンビになった人間たちだった!みたいな話。
エーテリアスと呼んでいるけど、外見は基本的にゾンビ。他に寄生型がおりこちらは見かけは普通の人間なので、マジニやガナード系。定期的に掃討しないとホロウ内がゾンビだらけになってしまうため、政府機関だけでなく民間のエージェントも出入りしている。銃火器持たせたかっただけ。
パエトーン
アキラとリンと、ときどきFairy。
ホロウの内と外を繋ぐ特殊な無線技術によりリアルタイムでサポートしてくれる伝説のプロキシ。主に救出任務が多い。
直接ホロウ内に向かうこともあり、兄のスナイパーとしての技術は高い。妹はややトリガーハッピーなところがあるので基本的にホロウに入るのは兄のみ。
1
2
3
4
5
6
2
肉の饐えたようなそれと、エーテルのどこか甘く感じられる臭いが混ざった最悪の芳香で鼻腔が満たされる。今すぐにでもこの利きすぎる鼻をもいでしまいたくなるが、浅はかな考えをぐっと押し込め冷静に努める。
周辺のキャロットデータを搭載したボンプのバトラーと分断されたのは手痛い失態だ。しかし殿を務めていた以上、チームの安全が確保出来たのであれば重畳。残されたのが己で良かった、と白いオオカミのシリオン、フォン・ライカンは口端を歪めた。
斧を持った大型エーテリアスに突如襲われたライカンたちは、撤退を決め引き寄せられるように集まってきた小型のエーテリアスを蹴散らしながら、バトラーの示す出口へと向かっていた。
崩れかけたビルの隙間にカラフルなノイズが走っているのを見つけて、仲間たちへ先に向かうように指示したことは間違っていない。エレンを先頭にカリン、リナと続いて最後に自分のはずであったが、背後から飛んできた斧により上部が崩壊。目の前で裂け目が消失してしまったライカンは、思わず舌打ちを溢しながら身を翻した。
とにかくこの一帯を抜けて身を隠せる場所を探さねばならない。恐らく仲間たちが救援の依頼をかけてくれるはずだ。役に立たなくなってしまった無線機から流れるノイズを不快に思いながらもライカンは走った。
群がるゾンビ型のエーテリアスの移動速度はそれ程速くない。最大の警戒度を誇る斧のエーテリアスは何故か裂け目があった場所から動く気配がない。逃げる獲物を追いかける趣味を持ち合わせてなければ、それで良い。オオカミである己が追われる側になったことにライカンは嘲笑に似た笑いを漏らした。
腐った肉でぶよぶよの腕が伸ばされる。汚れたガタガタの爪先が触れる前に、重厚な金属の脚でがら空きの胴体に鋭い蹴りを一発。後方に吹き飛び他のエーテリアスを巻き込んで崩れるのを横目に、前方を塞ぐ一体の頭を狙って大型拳銃のトリガーを引いた。
50口径の銃口から飛び出す弾丸は拳銃に置いては最大の威力を誇る。分類上マグナムに当たるライカンの愛銃、ライトニング・ホークは高い貫通力を有した武器だ。当然リコイルも強いが、鍛え上げられた実戦的な筋肉の前では微々たるものである。
手前の頭を吹き飛ばしながら頭蓋を抜けた弾丸は背後にいたもう一体の目に突き刺さった。痛覚が残っているのか、グオ、とよろめき低くなった頭に回し蹴りが命中する。
体勢を低くしたまま、ショルダーホルスターから大振りのナイフを引き抜き、すり抜けざまに足の腱を断つ。ドシャッ、と崩れ落ちる音を背後に聞きながらライカンは再び走り出す。ゾンビ型のエーテリアスは徐々に数を減らしていたが、別のエリアに入ってしまったのか寄生型のエーテリアスが群がり始め、ライカンは二度目の舌打ちを盛大に零した。
この先に確か古い鉄塔があったはずだ。高所であれば身を守りやすい。遥か遠くに見える塔の先端を見やり、弾数の心許なくなった拳銃を握り直す。
死角から迫った錆びた包丁を拳銃のグリップで受け止め弾きながら、体を捻り大きく一歩踏み出すのと同時に顎下へナイフを突き立てる。頭蓋まで到達した後、容赦なくナイフを捻り引き抜く。異様な触手じみた物が口からはみ出てばたばたと暴れて溶けるように消えていった。何度見ても気味が悪いものだ。ここで力尽きれば寄生型エーテリアスに体を乗っとられるか、侵蝕型によってゾンビになるか。はたまた、別の何かになるのだろうか。一部エリアで確認されている寄生された犬のエーテリアスは出来れば遠慮したい。
太い尾を翻し、ライカンはエーテリアスの攻撃を交わしながら反撃と共に前進を繰り返す。
鋼鉄製の、爪先まで美しく伸びた鋭い蹴りは凄まじい威力を持つ。軽く後に引き、フッ、と短く息を吐き出すのと同時に上部に尖った足先が蹴り上がり、前方の寄生型エーテリアスの顎を跳ね飛ばした。間髪入れず、真上に上がった踵で薙ぎ払うようにしてネリチャギが決まった敵は地面にめり込むようにして前方に倒れ込む。軸足を入れ替え、サイドへの蹴り出し。振り下ろされた角材を半身で交わし、下がった頭を上から押さえつけるようにして上体を深く倒し、頭から右脚までが一直線になるように背後への右脚での蹴り上げ。クッ、と足首を曲げその隣の敵の首に引っ掛ける引き寄せる。下敷きにした一体の上に押し付け重なった頭を目掛けて銃弾を一発。
ふと僅かな違和感を感じて顔を上げた。パシュン、と空気を切り裂くような音と共に何かが飛来する。直後、群れの中の一体の頭が綺麗に弾け飛んでいた。ライフルの弾だ。ライカンはハッ、と息を飲み恐らく弾丸が放たれたであろう鉄塔へと視線を向けた。何かは確認できないが、続けざまに放たれた二射目が背後に迫っていたエーテリアスの頭を弾き飛ばした所で我に返り、前方の敵へライトニング・ホークを撃ち込んだ。
鉄塔のスナイパーはライカンの立ち回りを見事にサポートしてくれた。正確無比な一撃は必ずエーテリアスの頭を射抜く。次々と倒れる敵の姿にライカンは、スナイパーが敵ではないことに酷く安堵した。出なければ等にライカンも彼らの仲間入りをしていたかもしれない。
先程までの絶望は嘘のように、その場に立っているのはライカンのみになった。乱れた呼吸を整え鉄塔を見やる。オレンジ色の、救援用の発煙筒が空へ伸びていく。
「まさか
……
救援には、些か早すぎるのでは」
空になったマガジンを交換して、周囲へと視線を巡らせたライカンの耳が無線機のノイズを捉える。
『やぁ、狼さん。お困りかな? こちら、パエトーン。繰り返す、こちらパエトーン。貴方のお仲間から救援依頼を受けて助けに来たよ』
パエトーン。その名前にライカンの尾は僅かな興奮で毛を膨らませた。救出依頼において、ほぼ100%の達成率を誇る伝説のプロキシだ。まさか、そんな存在が己の救出に来るとは。
『聴こえているかな、狼さん。発煙筒は見えるだろう? 僕がサポートするから、こちらまで来れるかい?』
「
……
こちらアルファ。了解しました。救援、感謝致します」
柔らかな男性の声に耳が無意識のうちに動く。疲労の溜まる体は先程よりも軽く。ライカンは鉄塔へ向けて再度、走り出した。
1
2
3
4
5
6
Reaction
If you make a mistake, you can cancel it by pressing the reaction.
Custom color
Reset color