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ちよど
2024-11-18 20:09:50
9256文字
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わし様など
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練習1P 400個記念企画短編化まとめ
#練習1P、のタグで書いていたもの。このたび、読んでくださったみなさまのおかげで400個書けたので記念企画としていくつか短編化しました。
リクエストしてくださった方々ありがとうございました。
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No.1 ヨダナさん+C「弟達を全て犠牲にした長兄が立っていた」
■原文■
「アシュヴァッターマンはどこ!?」
「マスター!!顔を上げるな!!」
精神異常耐性を持つ男を探そうとしたマスターにビーマは覆いかぶさった。そして自身も目を閉じて耳をふさぐ。
それでも全身が総毛立つような悪寒と精神に直接響くような悍ましい声は防げない。
特異点に喚び出された不定形のソレを見ただけでほとんどのサーヴァントは発狂した。俺は偶然発狂こそ免れたが、それだけだ。舌打ちしたその時、俺の横をよく知った気配が駆け抜けて行った。思わず耳から手を離す。
「旦那っ!やめてくれ!!」
ぎちぎちという音とともにアシュヴァッターマンが叫んでいる。そして、
「32.33.34
…
」
カウントしながら走っていくのは
…
。
奴が何をしているのか分かった俺は顔をあげた。
「やめろ馬鹿野郎っ!!」
触手に囚われたアシュヴァッターマンとマスターをかばって動けない俺を置いて、ドゥリーヨダナはソレに肉迫する。
跳躍し、触手をくぐり抜け、咆哮に耐え、棍棒を振り上げた!
「97.98.99!!」
急所を潰されたそれが絶叫と共に消え去る。後には、
■短編■
「旦那っ!」
アシュヴァッターマンに突き飛ばされドゥリーヨダナは即座に振り返った。しかしそれは遅すぎ、あっという間にドゥリーヨダナの代わりに触手に巻き付かれたアシュヴァッターマンは怪物の元へと引き寄せられてしまう。
子供がおもちゃを掲げるように持ち上げられているアシュヴァッターマンにドゥリーヨダナは棍棒を握り込んだ。届く距離ではないし、まだ化け物の咆哮が耳に残って頭がくらくらしている。
なんとかあたりを見回せば立っているのはドゥリーヨダナだけだった。彼と共にこの特異点にレイシフトしたサーヴァント達の半数は蹲ってぶつぶつと調子外れな声で何かを呟いている。
あの咆哮は精神攻撃を伴っていたのだろう。ドゥリーヨダナは独自の方法でダメージを軽減したが、とっさにそう出来なかった者は明らかに正気を失っている。けたたましい笑い声すら響くその中でビーマの大きな背中は無言でマスターを抱え込んでいた。
「アシュヴァッターマンはどこ!?」
マスターの叫びにドゥリーヨダナは視線を戻す。精神異常耐性を持つアシュヴァッターマンは触手の中でもがいているがぬるぬるとした粘液に苦戦しているようだ。脱出には時間がかかるだろう。
悍ましい鳴き声が響き渡った。
同時にドゥリーヨダナの中にいた弟達が悲鳴をあげる。彼が受けるはずだった精神的負荷を肩代わりして発狂しているのだ。その人数を確認してドゥリーヨダナは下を向いたまま走り出した。
「旦那、やめてくれ!!」
高い位置から見えているアシュヴァッターマンが叫ぶ。
それに答えずドゥリーヨダナはアシュヴァッターマンを掴んでいる触手から落ちている影を頼りに疾走する。
また鳴き声が響き、ドゥリーヨダナの代わりに弟達が斃れていく。
「32.33.34
…
」
その数をカウントする。愛する弟達は百人しかいない。
他のサーヴァント達は行動不能。ビーマはマスターを庇って動けない。残っているのが自分だけならやるしかないではないか。
下に固定していた視界にぬらぬらと光る虹色の肉塊が入る。その途端また何人かの弟達が悲鳴と共に斃れた。
「やめろ馬鹿野郎!!」
ビーマの声と共に肉塊に踏み込む。弟達をさらに犠牲にして顔をあげる。最速で弱点を探す。目玉らしきものに駆け上がる。振り下ろされる触手をくぐり抜ける間も弟達が斃れていく。
咆哮が響いた。
ごっそりと減った弟達に歯を噛みしめる。予測よりも急激にカウントが進んだ。残りが少ない。──妹が、意識の片隅で残っている妹が腕を振り上げた。
(やっちゃえ!!兄貴!!)
残った弟達も拳を振り回す。
(こんな出来損ないなんかやっつけちまえ!!)
そう言った弟もすぐに悲鳴をあげて斃れていく。後が無い。
ドゥリーヨダナは肉塊の目玉に向けて棍棒を振り上げた!
「97.98.99!!」
渾身の力で突き込んだ棍棒はぐちゃりと肉塊を貫き。絶叫と共にそれは消え去った。
「旦那っ!!」
開放されたアシュヴァッターマンが駆け寄ってくる。その声に顔を上げたドゥリーヨダナの意識の片隅で、ただ一人残った妹がゆっくりと斃れていった。
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読んでくださってありがとうございます。
少しでも楽しんでいただけたなら嬉しいです。
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