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ᴋᴀʜʟᴜᴀ ᴍɪʟᴋ ʀᴏɴᴘᴀ

✨🍻 カンパーイ! // 🍻✨


🍺3章

どうしても、捨てられないこだわりがあった。
それを受け入れないことでどれだけ追い詰められようとも、大事に持っていたいものが。

コロシアイなんて、到底進まないと思っていた。良識的に考えて、諭されたとて殺人を犯すものは一握りだ。
一度目は焦燥からかもしれないが、二度目は身勝手ともとれる愛からだった。そのことが一層皆を疑心暗鬼へ追い詰める。

涙流「あら、随分と足が早いのね。音楽家への認識を改めようかしら」
笛吹「か、勘弁してくれ……どうして行く先々に現れるんだ……

涙流と笛吹の応酬は、実に平和だ。彼も大変だなあ、なんて考えながら空良は白米を口に運ぶ。
傍から見ている分には、涙流落花という人物は面白い。当事者になったが最後、な気もするけれど。

獏獏「お味はどうですか?実は調味料が幾つか無くなってきてしまって」
空良「え、そうなの?全然気にならなかったよ、いつもの味だったし!」
良かった、と息をつく獏獏は昔と変わらぬ笑顔を浮かべている。
以前、四十物から生鮮食品を譲ってもらったと言っていたが、調味料はどうにも出来ないのだろうか。

思えば、コロシアイをさせられているにしては待遇が良すぎるのだ。
さっさと殺したいのであれば、こんな回りくどいことをする必要なんてない。ぷすっとナイフでも刺せば終わりだ。

まるで、何かを待っているみたいだ、なんて空良は考えた。
もし、これが誰かを追い詰めるためのパフォーマンスに過ぎないとしたら?その誰かに向けられる憎悪はどれだけのものなのだろうか。

ヴェイン「聞いて!ネズミゲットしたの!これで食料問題も解決解決!」
御守「えっ、ええ……?ネズミって美味しいのか?流石にそれ食べるのは抵抗あるな!」

それに肉は手に入ったらしいぞ!と御守は続ける。キラキラと目を輝かせていたヴェインは、それは残念だと肩を落とした。
本当に食べるつもりだったのだろうか。

景衣「いくら食べ物に困ったとしても、乃香ちゃんにあんなもの食べさせるわけにはいかないよ……
そう思うでしょ、と話を振られた遥保はこくりと頷いた。
遥保「そうでなくても、ネズミ食は衛生的に良くない。ヴェインはそういったものを食べるのに慣れているのかもしれないけどね」

乃香「あのねー、乃香オムライスが好きなの!あとハンバーグと、えっと、えっとねー」
乃香は兄に向け、精一杯身振り手振りを交えつつも自らの好物を伝えている。隣にいた八神にネズミ食べたことある?なんて聞いてみたりもして。

八神「いや、まだないな。ただ、ヴェインが食えと言うなら考えはする」
八神の答えに、乃香はキャッキャと笑った。お気に召したらしい。

爽やかな風が抜けていく。かつての血生臭さはどこにも見当たらない。
ずっとずっと、視界の端にちらつく赤色に気が付かないふりをしている。

🍻✨

父が亡くなった遠因には、他人の悪意があったらしい。
そのことを聞かされても、そうなんだ、と他人事のように思ったことを覚えている。

生まれながらに悪い人なんていない。それを信じたかった。
だって、悲しいじゃないか。人を疑ってしまうことも、自らを信用できないことも。



食事とは、万人が使える、実在する魔法なのだ。
尤も、私には世界を救うだけの器量はないのだけれど。

【獏獏たべる】
🍺貴方は悪意が飲み込めない!

🍻✨

鴉は青いと君が言うなら、きっとそれが真実だ。
ずっとそうやって生きてきた。荒唐無稽に思える話でも、君の口から紡がれるのであれば途端に現実味を帯びるのだ。

それくらい、可愛くて仕方がない。君のために、聞きたくない人の話まで聞いた。
おかげで君の力になれる。君はただ、ひな鳥のように守られ舞えばそれでいい。

ずっと籠の中にいてくれないかな、なんて掌に閉じ込めてみたりもするけど、自由な君をいつまでも縛ってはおけないのは分かっていた。
だからせめて、影で支えようと思っていたんだ。危険はお兄ちゃんが全部取り除いてあげる。



乃香ちゃん!お兄ちゃんは先に死んじゃうから、なるべく早めにこっちに来てくれると嬉しいな。
辛くなったらいつでもおいで。ずっと待ってるからね。

【神景衣】
🍺貴方は妹以外の意見を飲み込まない!

🍻✨

助ける、と約束した命はぼろぼろと手のひらから零れ落ちていく。
自らは万能だと思い込んでいたのかもしれない。こんなにも無力だったのかと思い知らされて、それが酷く悲しかった。

自分がなくなりそうだった。引き裂かれるかのような胸の痛みで、泣き疲れる夜もあった。
助けてやれなかったのが嫌だった。すぐそばにいたのに、手を伸ばせば届いたのに。

もうそんな感覚は味わいたくなかった。驕り高ぶっていた過去の自分に、張り手でも食らわせたくなる。
皆のことが大好きだ。先に行ったものも、傍にいるものも、等しく。



さあ、新しい自分に生まれ変わろう!次はもっと、この手で人をすくえるような!
そんな人間になりたいのだ。心からそう願っている。

【Vein・Artery】
🍺貴方は命が飲み込めない!

🍺3章
シロ→獏獏たべる
クロ→神景衣様
自殺→Vein・Artery様