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ムクロジカ
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文字/MHパロ
【凶星を穿つ】
自陣MHパロ/Season.1
一気読み版
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「
……
ん
……
ねん
…
少年。ほら、もう痛みはないだろう? 目を覚ませ、少年」
ゆっくりと意識を揺らされ、重いまぶたを上げる。ぼやけた視界が写したのは、背の高い黒髪の男。視野がはっきりし始めた頃には、その奥に金髪の男も見える。どちらもソウゲツには見覚えのない、武具は確りとした印象の見知らぬハンターだ。
そこで漸く、自分が生きていることに気付く。確実に致命的な傷をおったはずの身体は、今では自力で動ける程度に回復していた。
「よし。問題なさそうだぞ、ロルくん」
「良かった。特殊手術お疲れ、メル殿」
二人は自身を確認するソウゲツを見て、彼の状況を把握する。どうやらメルと呼ばれた黒髪の男が、ソウゲツの傷を塞ぎ骨を溶接したらしかった。何とも滅茶苦茶な技術だが、優先的に問うべきことはそれではない。
「カンジは、何処に」
「キミの仲間なら、この先でまだ狩猟中だ」
「!!」
「おっと」
思わず立ち上がり、ソウゲツは駆け出そうとする。しかし太刀を黒髪の男が持っていることに気付き、立ち往生してしまった。何とか奪おうとするが、男は長身を活かしソウゲツの手に武器を渡さない。
「コラコラ。まだ傷は塞いだばかりだ、動くと後が怖いぞ」
「ダメだ。オレは、オレがアイツを
…
!」
ロルと呼ばれた金髪の方が、ソウゲツを宥めようとした。しかしソウゲツは興奮するばかりで、まともに話を聞こうとはしない。鋭い眼光に睨みつけられても、黒髪の男はその表情を崩さなかった。しかし何か通じるものはあったのだろうか、困った顔をする金髪の男に助言をする。
「やめておけ、ロルくん」
「しかしだな、メル殿」
「この眼は死んでも止まらないぞ」
相変わらず太刀は渡そうとはせず、しかし黒髪の男はソウゲツを真っ直ぐに見据えた。品定めされているような感覚で、ソウゲツは不快感を隠さずに舌打ちする。金髪の男はしばらく悩み、小さくため息を吐いた。
「ハァ。随分厄介な子供だな
……
まぁ、見える位置には連れて行ってやろう。狩猟への参加は許可できないが」
「おや、珍しいな。天下の参謀殿が根負けするとは」
「いや、キミが言ったんだろ。死んでも止まらないって」
「それはそうだが、了承されるとは思わなかった」
「ボクを何だと思ってるんだい、まったく」
「ああ、こっちだぞ少年。狩場まではそこそこ距離があるから、下手に走らないようにな」
ソウゲツの太刀を握る男の手からは、絶対に渡さないという意志を感じられる。目覚めたばかりで本調子ではないソウゲツに、この男から無理矢理に奪い返すという手段はとれなかった。渋々と言った様子で、ソウゲツは先を行く二人に続いて歩く。
「うぅ、後処理を考えるだけでお腹が痛くなってきた。帰ったら薬を貰うからね」
「ん、任せろ。最近作ったジャーキー味の特製胃薬があるぞ」
よく分からない会話に思考力を奪われかけたが、すんでのところで聞かなかったことにした。
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